海辺の映画館 キネマの玉手箱(2020年・邦画)のイメージ
邦画2020年ドラマ戦争SF・ファンタジーファンタジー日本

海辺の映画館 キネマの玉手箱

3.7/5当サイトの評価(5点満点)

整理された映画ではありません。それでも、これを撮り切ったことに意味があります。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
大林宣彦
出演
厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、常盤貴子
上映時間
179分
製作国
日本
公開
2020年
備考
大林宣彦の遺作

あらすじ(ネタバレなし)

尾道の海辺にある映画館が、最後の営業を迎えます。オールナイトで上映されるのは、日本の戦争映画の特集でした。

居合わせた三人の若者が、落雷とともにスクリーンの中へ吸い込まれます。彼らがたどり着いたのは、戊辰戦争の戦場でした。

沖縄戦、そして広島。時代を移動しながら、彼らは映画の中の人物を助けようとします。しかし歴史は変えられません。

ここが見どころ

映像の過剰さ

合成、色彩の反転、書き割り。意図的に作り物であることを強調する手法が全編で使われています。観る側を選びます。

映画史への言及

無声映画、日活、東宝。日本映画の歴史が次々と引用されます。作り手自身のフィルモグラフィへの言及も含まれます。

遺作という事実

大林宣彦は本作の完成後、公開初日に亡くなりました。「映画で戦争は止められないが、伝えることはできる」という主張が全編を貫きます。

この映画について:大林宣彦の遺作。179分、映画史と戦争を全部詰め込む。

整理されていない作品です。179分のあいだ、情報と映像が過剰に詰め込まれ、物語を追おうとすると必ず脱落します。

しかしこれは意図的でしょう。作り手は残された時間を自覚しており、言いたいことを全部入れています。作品としての完成度より、伝達を優先した選択です。

戦争の描き方は直接的で、繰り返し「これを忘れるな」と言われます。説教くさいと感じる人はいるはずです。

映画としての評価は難しい。ただ、一人の作り手が最後に何を残そうとしたかの記録としては、代替の効かない一本です。

この作品の良さ

  • 作り物であることを強調する映像手法
  • 日本映画史への大量の言及
  • 遺作としての切迫感
  • 戦争を伝えることへの一貫した意思

当サイトの評価

3.7/5.0

大林宣彦の遺作。179分、映画史と戦争を全部詰め込む。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.4
映像美4.4
音楽3.9
演技3.7
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

上映時間
179
備考
遺作 大林宣彦
公開
2020

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

大林宣彦監督の遺作です。監督は本作の公開初日にあたる2020年4月10日に亡くなりました。

179分の長尺に映画史と戦争への言及を詰め込んだ構成で、賛否が分かれています。

こんな人におすすめ

  • 大林宣彦の作品を観てきた人
  • 実験的な映像に耐えられる人
  • 遺作として受け取りたい人

配信を探す

各サービスで「海辺の映画館 キネマの玉手箱」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。