

ばるぼら
物語よりも、画の力で記憶に残る作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 手塚眞
- 原作
- 手塚治虫『ばるぼら』
- 撮影
- クリストファー・ドイル
- 出演
- 稲垣吾郎、二階堂ふみ、渋川清彦、石橋静河
- 製作国
- 日本・ドイツ・イギリス
- 公開
- 2020年
あらすじ(ネタバレなし)
人気作家の美倉洋介は、名声を得ながらも異常性欲に悩まされていました。物に欲情し、幻覚を見るようになっています。
新宿駅の地下道で、彼は酔いつぶれた少女を拾います。ばるぼらと名乗るその女は、酒を飲み、悪態をつき、勝手に部屋に居着きました。
しかし彼女がそばにいるとき、美倉は書けるようになります。ばるぼらは芸術の女神なのか、それとも別の何かなのか。関係は次第に破滅へ向かいます。
ここが見どころ
クリストファー・ドイルの撮影
『恋する惑星』などの撮影監督です。手持ち、色被り、ぼけ。物語より先に画が印象に残る作りになっています。
二階堂ふみのばるぼら
汚れた格好で悪態をつき続ける役です。魅力的に見せようとしない造形が、この人物には合っています。
原作者の息子が監督
手塚治虫の長男である手塚眞が監督しています。父の異色作をあえて選んだという事実自体が興味深い。
この映画について:手塚治虫の異色作を、手塚眞が映画化する。
物語としては散漫です。幻想と現実の境目が曖昧なまま進み、説明もほとんどありません。原作もそうなので、忠実ではあります。
本作の価値は映像にあります。クリストファー・ドイルの撮影は、新宿の猥雑さと作家の内面の混濁を同じ質感で捉えています。画だけで観る価値がある。
扱っている題材には、性的な描写と女性の道具化が含まれます。原作が1970年代の作品であることを差し引いても、現在の目では引っかかる部分が残ります。
万人向けではありません。手塚治虫の暗い側面に興味がある人、あるいは撮影を目当てにする人に向いた作品です。
この作品の良さ
- クリストファー・ドイルの撮影
- 二階堂ふみの造形
- 原作の混沌をそのまま持ち込んだ姿勢
- 手塚治虫の異色作を選んだ企画
当サイトの評価
手塚治虫の異色作を、手塚眞が映画化する。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.2 |
| 映像美 | 4.2 |
| 音楽 | 3.7 |
| 演技 | 3.6 |
| 余韻 | 3.4 |
世間ではどう評価されているか
- 原作
- 手塚治虫 の漫画
- 撮影
- クリストファー・ドイル
- 公開
- 2020 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
手塚治虫の漫画『ばるぼら』を、長男の手塚眞が監督して映画化した作品です。撮影は『恋する惑星』のクリストファー・ドイル。
性的な描写を含み、原作の時代性による問題も指摘されています。
こんな人におすすめ
- 撮影・映像を重視して映画を観る人
- 手塚治虫の暗い作品に興味がある人
- 説明のない作品に耐えられる人
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