
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。

前作が好きだった人ほど、落差を感じるかもしれません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
自分探しの旅に出ていたソーのもとに、危機の知らせが届きます。神々を狙って殺し続ける男、ゴアが現れたのです。
戻った故郷で、彼は思わぬ人物と再会します。かつての恋人ジェーンが、砕けたはずの武器ムジョルニアを手に、雷神として立っていました。
彼女には人に言えない事情がありました。ソー、ジェーン、ヴァルキリーらは、さらわれた子どもたちを救うためゴアを追います。
神に見捨てられた父親という役です。この人物の造形だけが、作品全体から浮くほど真剣に作られています。
影の世界での戦いが、色を抜いた画面で描かれます。本作で最も印象に残る場面です。
ナタリー・ポートマンが再登板し、単なる恋人役ではない立場を与えられています。
前作『バトルロイヤル』は、重い設定を軽妙な語り口で処理した点が新鮮でした。本作はその手法を推し進めた結果、笑いが主で物語が従になっています。
問題は、扱っている題材が重いことです。子どもを失った父の復讐と、病を抱えた女性の選択。どちらも冗談で流せる内容ではありません。
クリスチャン・ベールの演技だけが、その重さに見合っています。彼の場面と他の場面で、映画のトーンが接続していない。
終盤の展開には見るべきものがあります。特に最後の選択は、シリーズの中でも真っ当な着地です。そこまでの道のりが軽すぎたのが惜しい。
元恋人が、雷神の力を手にして戻ってくる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 2.9 |
| 映像美 | 3.8 |
| 音楽 | 3.8 |
| 演技 | 3.4 |
| 余韻 | 3.0 |
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
『ソー』シリーズの第4作で、前作に続きタイカ・ワイティティが監督を務めました。
笑いの比重が高すぎるという批判が多く、前作より評価を下げました。一方で悪役の造形は高く評価されています。
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