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Facebook創業の物語。IT起業の映画かと思って観ると、実際に描かれているのは、うまくいけばいくほど孤立していく人間の話。台詞の速度が異常。
ヒットしすぎた次作の陰に隠れがちですが、完成度ではこちらを推したいと思っています。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
深い森の中の塔に、18年間ずっと閉じ込められている少女ラプンツェル。彼女の長い金髪には、傷を癒し若さを保つ力がありました。
母と名乗る女ゴーテルは、外の世界は危険だと言い聞かせ、彼女を決して外へ出しません。ラプンツェルは、毎年誕生日の夜に空へ上がる無数の灯りを見ることだけを夢見ていました。
ある日、盗賊のフリン・ライダーが逃走の途中で塔に入り込みます。ラプンツェルは彼を脅して、灯りを見に連れて行かせることにします。初めて塔の外に足をつけた彼女の前に、世界が開けます。
この映画の悪役は、暴力ではなく愛情の言葉で相手を支配します。「あなたのためを思って」と繰り返し、罪悪感で縛る。子ども向け作品の悪役としては異例に生々しい造形です。
無数の灯りが夜空に上がるシークエンス。3DCGアニメーションの表現として、公開当時の到達点でした。物語上も、彼女が18年待った瞬間として最大の山場になっています。
長大な金髪をどう動かすかが技術的な課題で、専用の仕組みが開発されました。単なる技術の誇示ではなく、髪が武器にも道具にも枷にもなるという物語上の機能を持っています。
ディズニーが3DCGでミュージカル路線に戻った転換点にあたる作品です。以後の『アナと雪の女王』『モアナと伝説の海』へつながる型が、ここでほぼ完成しています。
内容として優れているのは、悪役を「支配的な親」に設定したことです。魔女は外にいるのではなく、家の中にいて、優しい言葉で縛ってくる。この構造は、おとぎ話の枠を超えて現実的です。
アラン・メンケンの楽曲も良く、とくに塔の中で歌われる一日の過ごし方の曲は、閉じ込められた生活を軽快に見せながら異常さを伝えるという、二重の仕事をしています。
難点を挙げるなら、フリン・ライダー側の掘り下げがやや浅いことです。彼が変わる過程は駆け足で、ラプンツェルの側の密度に比べると薄い。とはいえ、100分という尺を考えれば妥当な配分です。
ディズニーが3DCGでミュージカルをやり直した、転換点。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.6 |
| 演技 | 4.1 |
| 余韻 | 4.1 |
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの長編50作目にあたる作品です。アカデミー賞では歌曲賞にノミネートされました。
3DCGによるミュージカル路線への転換点となった作品で、以後の『アナと雪の女王』などにつながる流れを作りました。
各サービスで「塔の上のラプンツェル」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。