シンプル・アクシデントIT WAS JUST AN ACCIDENT
洋画2025年ドラマ2020年代イラン

シンプル・アクシデント/偶然

監督自身が投獄された経験から作られた作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ジャファル・パナヒ
出演
ヴァヒド・モバセリ、マリヤム・アフシャリ、エブラヒム・アズィズィ
製作国
フランス・イランほか
上映時間
102分
公開
2026年(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

深夜の道路。一台の車が犬をはねます。修理のために立ち寄った工場で、整備士のヴァヒドは、その男の足音を聞きます。

義足が地面を打つ音。それは、彼が獄中で拷問を受けたときに聞いた音と同じでした。顔は目隠しで見ていません。

確信が持てないまま、彼は男を拉致します。そして、同じ収容所にいた者たちを呼び集め、この男が本当に加害者なのかを確かめようとします。

ここが見どころ

車内の議論

物語の大半が、車の中と荒野で進みます。「殺すべきか」を全員が真剣に議論します。

確信が持てない

誰も男の顔を見ていません。「間違っていたらどうする」という問いが最後まで残ります。

結末

最後の数秒で暗転します。判断は完全に観客に委ねられます。

この映画について:拷問された男が、加害者らしき人物を偶然見つけてしまう。

パナヒ監督はイランで長く映画製作を禁じられ、投獄も経験しています。この作品は、その経験を直接の出発点にしています。

復讐劇でありながら、爽快感は一切ありません。加害者を裁くことが、自分たちを加害者に変えるという構造が示されます。

難点は、テンポが遅いことと、イランの政治状況への最低限の知識があったほうが良いことです。

この作品の良さ

  • 議論だけで持たせる構成
  • 確信を与えない設計
  • 結末の委ね方

当サイトの評価

4.5/5.0

拷問された男が、加害者らしき人物を偶然見つけてしまう。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.7
映像美4.3
音楽4.1
演技4.7
余韻4.8

世間ではどう評価されているか

カンヌ
パルムドール 2025年
アカデミー賞
ノミネート 国際長編映画賞・脚本賞
IMDb
7.7 /10

2025年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。パナヒ監督はこれにより、カンヌ・ベルリン・ヴェネツィアの三大映画祭すべてで最高賞を獲得しています。

こんな人におすすめ

  • 社会的な題材の作品が好きな人
  • 議論の映画が好きな人
  • イラン映画に関心がある人

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