聖なるイチジクの種THE SEED OF THE SACRED FIG
洋画2024年サスペンス2020年代イラン

聖なるイチジクの種

政治的な状況と、作品自体の緊張が直結しています。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
モハマド・ラスロフ
出演
ミサグ・ザレ、ソヘイラ・ゴレスタニ、マーサ・ロスタミ
製作国
ドイツ・フランス・イラン
上映時間
168分
公開
2025年(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

テヘラン。イマンは、革命裁判所の予審判事に昇進します。しかしその職務は、名前も見ずに死刑判決に署名することでした。

身の安全のため、彼は拳銃を支給されます。同じ頃、街ではヒジャブ着用をめぐる抗議運動が広がっています。

二人の娘は、SNSで実際の映像を見ています。母は夫を守ろうとします。そんななか、家の中から拳銃が消えます。

ここが見どころ

実際の抗議映像

スマートフォンで撮影された本物の映像が、作中に挿入されます。フィクションと現実が直接つながります。

家庭が国家になる

父が家族を尋問し始めます。家の中で、国家と同じことが起きるという構造です。

撮影の状況

当局の許可なく秘密裏に撮影されました。監督は完成後、徒歩で国外へ脱出しています。

この映画について:父の拳銃が消える。家の中で、疑いが始まる。

モハマド・ラスロフ監督は、本作の製作を理由に実刑判決を受け、ドイツへ亡命しました。カンヌには出席しています。

作品としても優れています。政治的な状況を、一家族の崩壊として描き切っています。

難点は168分の長さと、終盤の展開が象徴的に振れることです。

この作品の良さ

  • 家庭を国家の縮図として描く構造
  • 実際の映像の挿入
  • 製作そのものの意志

当サイトの評価

4.3/5.0

父の拳銃が消える。家の中で、疑いが始まる。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美4.4
音楽4.2
演技4.7
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

カンヌ
特別賞 2024年
アカデミー賞
ノミネート 国際長編映画賞
IMDb
7.9 /10

2024年のカンヌ国際映画祭で特別賞を受賞し、第97回アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされました(ドイツ代表)。

監督のモハマド・ラスロフは、本作の製作を理由にイランで実刑判決を受け、国外に脱出しています。

こんな人におすすめ

  • イランの状況に関心がある人
  • 家族の崩壊を描いた作品が好きな人
  • 長尺でも平気な人

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