怪物MONSTER
邦画2023年ドラマ2020年代是枝裕和

怪物

予備知識なしで観ることを強く勧めます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
是枝裕和
脚本
坂元裕二
音楽
坂本龍一
出演
安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、田中裕子
上映時間
126分
公開
2023年6月

あらすじ(ネタバレなし)

シングルマザーの早織は、息子の湊の様子がおかしいことに気づきます。髪を自分で切り、片方の靴をなくして帰ってくる。

問いただすと、担任の保利先生に暴力を振るわれたと言います。早織は学校に抗議しますが、校長も教員も、判で押したような対応を繰り返すばかりです。

物語は、次に保利の視点で語り直されます。そして三度目は、湊とその同級生・依里の視点で。

ここが見どころ

三部構成

同じ数日間を三度たどります。一度目に「怪物」に見えた人物が、二度目には別の顔を持つ。この設計が全部です。

坂本龍一の音楽

本作のために書かれた楽曲が使われています。坂本龍一が音楽を担当した最後の映画作品です。

廃線の車両

森の中に残された電車。子ども二人だけの場所として機能します。

この映画について:同じ出来事を、三つの視点で三度見る。

坂元裕二の脚本は、観客自身が誰かを「怪物」だと判断してしまう、その過程を仕掛けとして使います。非常に意地の悪い、優れた構成です。

一方で、終盤の解釈をめぐっては議論があります。特に、子どもたちの関係の描き方と結末の受け取り方については、当事者からの指摘も含めて複数の意見があります。

難点はそこと、三部構成のため序盤の情報が意図的に伏せられており、初見では不親切に感じられることです。

この作品の良さ

  • 三部構成の設計
  • 坂元裕二の脚本
  • 坂本龍一の音楽

当サイトの評価

4.4/5.0

同じ出来事を、三つの視点で三度見る。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美4.5
音楽4.9
演技4.8
余韻4.7

世間ではどう評価されているか

カンヌ
脚本賞 2023年
カンヌ
クィア・パルム 2023年
IMDb
7.7 /10

2023年のカンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルムを受賞しました。

音楽を担当した坂本龍一は、本作の公開前に亡くなっています。

こんな人におすすめ

  • 構成の仕掛けが好きな人
  • 是枝作品を追いたい人
  • 予備知識なしで観られる人

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