フェンス(2016年・洋画)のイメージ
洋画2016年ドラマ家族アメリカ

フェンス

4.0/5当サイトの評価(5点満点)

舞台的な作りですが、その密度こそが見どころです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・主演
デンゼル・ワシントン
原作
オーガスト・ウィルソンの戯曲
出演
デンゼル・ワシントン、ヴィオラ・デイヴィス、スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン
製作国
アメリカ
日本公開
2017年
受賞
米アカデミー賞 助演女優賞

あらすじ(ネタバレなし)

1950年代のピッツバーグ。清掃作業員のトロイは、かつて野球の才能に恵まれながら、人種の壁に阻まれてプロになれませんでした。

彼は家族に対して支配的です。息子がアメリカンフットボールの奨学金を得ようとすると、頭ごなしに反対しました。世の中は変わっていないと信じているのです。

妻のローズは、長年その理不尽に耐えてきました。しかしある日、トロイが打ち明けた事実によって、家族の均衡は崩れます。

ここが見どころ

ヴィオラ・デイヴィス

中盤、庭で夫を問い詰める場面があります。この数分でアカデミー賞助演女優賞を取ったと言っていい。

台詞の量

戯曲がそのまま持ち込まれており、台詞が極端に多い。言葉の応酬だけで人物の来歴が積み上がります。

フェンスという比喩

庭に柵を作る作業が全編に置かれます。守るためか、閉じ込めるためかという問いが最後に返ってきます。

この映画について:庭に柵を作りながら、父は家族を締め出していく。

舞台劇の映画化で、ほぼ一軒の家の庭と台所だけで進みます。映画的な工夫は少なく、その点を単調と感じる人はいるでしょう。

しかし演技は圧倒的です。デンゼル・ワシントンとヴィオラ・デイヴィスは、舞台版でも同じ役を演じていました。そのぶん人物が身体に入っています。

主人公は魅力的で、同時に有害です。語りが上手く、そして家族を潰している。この二面性が最後まで解消されません。

人種差別によって夢を奪われた男が、今度は息子の夢を奪う。被害が加害に転じる構造が、静かに描かれます。

この作品の良さ

  • ヴィオラ・デイヴィスの演技
  • 戯曲の台詞をそのまま活かした密度
  • フェンスという比喩の使い方
  • 被害が加害に転じる構造

当サイトの評価

4.0/5.0

庭に柵を作りながら、父は家族を締め出していく。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美3.7
音楽3.7
演技4.7
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

米アカデミー賞
受賞 助演女優賞(ヴィオラ・デイヴィス)
原作
オーガスト・ウィルソン の戯曲
日本公開
2017

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

オーガスト・ウィルソンの戯曲を映画化した作品で、ヴィオラ・デイヴィスがアカデミー賞助演女優賞を受賞しました。

舞台的な作りのため、映画としては単調だという指摘もあります。

こんな人におすすめ

  • 会話劇が好きな人
  • 俳優の演技を目当てに映画を観る人
  • アメリカの人種問題に関心がある人

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