

はじまりへの旅
父親の正しさを問い続ける作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- マット・ロス
- 出演
- ヴィゴ・モーテンセン、ジョージ・マッケイ、フランク・ランジェラ
- 製作国
- アメリカ
- 日本公開
- 2017年
- 受賞
- 米アカデミー賞 主演男優賞ノミネート
- ジャンル
- ドラマ/家族
あらすじ(ネタバレなし)
アメリカ北西部の森。ベンは六人の子どもたちと、社会から離れて暮らしています。狩りと農作業、そして古典を読む厳しい教育が日課でした。
入院していた妻の訃報が届きます。彼女の葬儀に出るため、一家は初めてまとまって外の世界へ出ることになりました。
スーパーマーケット、親戚の家、同世代の子どもたち。子どもたちは自分の育ち方が普通ではないことを知っていきます。そして妻の父は、ベンの育て方を法廷に持ち込もうとします。
ここが見どころ
父を肯定しない構え
彼の教育は、子どもを危険に晒してもいます。正しさと危うさが同じ場面に同居する書き方です。
子どもたちの造形
六人それぞれに考えがあります。父に従う子も、疑う子もいることで、単純な家族像になっていません。
ヴィゴ・モーテンセン
確信に満ちた父が、自分の方法を疑い始める過程を演じます。アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
この映画について:森で子どもを育ててきた父が、社会に出ることになる。
極端な教育方針を貫いてきた父の話です。その方針を賛美する映画にも、断罪する映画にもしていないのが本作の美点です。
子どもたちは知識も体力も優れています。しかし社会との接し方を知りません。どちらの欠落も等しく示される。
終盤、父は自分の方法を修正します。その修正が全面的な敗北としても、成長としても描かれないのが良い。
難点は、対立する祖父の側がやや類型的なことです。もう少し彼の言い分に説得力があれば、さらに強い作品になったはずです。
この作品の良さ
- 父を肯定も否定もしない構え
- 六人の子どもの書き分け
- ヴィゴ・モーテンセンの演技
- 修正を敗北にも成長にもしない着地
当サイトの評価
森で子どもを育ててきた父が、社会に出ることになる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.1 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- ノミネート 主演男優賞
- 製作国
- アメリカ
- 日本公開
- 2017 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
ヴィゴ・モーテンセンがアカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
父親の教育方針を賛美も断罪もしない書き方が評価されています。
こんな人におすすめ
- 家族や教育の話に関心がある人
- 答えを出さない作品が好きな人
- ヴィゴ・モーテンセンの演技を観たい人
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