エミリア・ペレス
評価が最も割れた作品のひとつです。批判の内容も知ったうえで観てください。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ジャック・オディアール
- 出演
- カルラ・ソフィア・ガスコン、ゾーイ・サルダナ、セレーナ・ゴメス
- 製作国
- フランス
- 上映時間
- 132分
- 公開
- 2025年(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
メキシコ。有能だが評価されない弁護士リタのもとに、匿名の依頼が届きます。相手は、恐れられている麻薬カルテルの首領マニタスでした。
依頼の内容は、自分が性別適合手術を受け、死を偽装して別人として生きられるよう手配すること。リタは巨額の報酬と引き換えに引き受けます。
数年後、エミリア・ペレスとして現れた元首領は、行方不明者を探す団体を立ち上げます。しかし彼女は、残してきた妻子への未練を捨てきれずにいました。
ここが見どころ
形式の混成
ミュージカル、犯罪劇、社会派ドラマが同居します。その混ぜ方の大胆さが評価の理由でもあり、批判の理由でもあります。
カルラ・ソフィア・ガスコン
トランスジェンダーの俳優として初めて、アカデミー主演女優賞にノミネートされました。
ゾーイ・サルダナの役
この役でアカデミー助演女優賞を受賞しました。実質的な語り手です。
この映画について:麻薬カルテルの首領が、性別を変えて別人として生き直す。
この作品には強い批判があります。メキシコの現実の描き方が表面的であること、性別移行の扱いが単純化されていること、スペイン語の不自然さなどが、当事者や現地から指摘されました。
同時に、形式の思い切りとゾーイ・サルダナの演技は高く評価されています。作品として一貫していないこと自体が論点です。
私は成功しているとは思いませんが、議論の対象として観る価値はあると考えます。
この作品の良さ
- 形式を混ぜる大胆さ
- ゾーイ・サルダナの演技
- 議論を呼んだこと自体
当サイトの評価
麻薬カルテルの首領が、性別を変えて別人として生き直す。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.5 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.4 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 3.8 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 2部門 助演女優賞・歌曲賞
- カンヌ
- 審査員賞 2024年
- IMDb
- 5.5 /10
第97回アカデミー賞で助演女優賞と歌曲賞を受賞し、13部門にノミネートされました。2024年のカンヌ国際映画祭では審査員賞と女優賞を受賞しています。
一方で、メキシコの当事者団体などから描写への批判が相次ぎ、賞レースの過程で評価が大きく揺れた作品でもあります。
こんな人におすすめ
- 議論を呼んだ作品を観たい人
- 形式の実験に興味がある人
- 批判も含めて考えたい人
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