WICKED
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洋画2026年ミュージカル2020年代アメリカ

ウィキッド 永遠の約束

前後編に分けた判断が正しかったかどうかは、この後編を観て決まる——そう思っていました。結論から言えば、分けた意味はあったと思います。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
ジョン・M・チュウ
出演
シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター
原作
ブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』
製作国
アメリカ
日本公開
2026年3月6日
シリーズ
『ウィキッド ふたりの魔女』完結編

あらすじ(ネタバレなし)

『オズの魔法使い』で「西の悪い魔女」と呼ばれることになるエルファバと、「善い魔女」グリンダ。二人はもともと同じ学校に通う友人でした。前編では、その出会いから決裂の直前までが描かれました。

後編にあたる本作では、エルファバがオズの国から追われる存在となり、グリンダが体制の側に立つという、それぞれの位置が固まっていきます。互いを思う気持ちは残っているのに、立場が二人を引き離していく。

やがて物語は、私たちが知っている『オズの魔法使い』の場面へと合流していきます。あの有名な物語の裏側で何が起きていたのか、が明かされる構成です。

ここが見どころ

「悪」が作られる過程

誰かを悪者にすることで社会がまとまる、という構図が全編を貫いています。エルファバは何もしていないのに悪役にされていく。ファンタジーの体裁で、かなり現実的な話をしている作品です。

シンシア・エリヴォの歌唱

前編の『Defying Gravity』が話題をさらいましたが、後編は感情の落差が大きいぶん、歌の演技としての難度が上がっています。声量ではなく、揺れの表現で見せる場面が増えました。

『オズの魔法使い』との接続

終盤、原典の名場面と重なっていく作りは知っていても効きます。すでに知っている物語が、まったく別の意味に見えてくる。語り直しという手法がいちばん気持ちよく決まる瞬間です。

この映画について:「悪い魔女」がどうして悪者にされたのか、その後半。

前編は「楽しい」で押し切れる作品でした。本作はそうはいかず、二人が離れていく話を2時間かけて見せます。ミュージカルとしての華やかさは前編に譲るぶん、物語としての重さは明らかにこちらが上です。

アリアナ・グランデのグリンダが良くて、前編では天然の人気者に見えていた人物が、後編では「選んでしまった側」として描かれます。悪意なく体制側に立つことの後味の悪さが、コミカルな演技の下からじわじわ出てくる。

気になる点としては、原作ミュージカルを2本に割った構造上、後編は導入がほぼないまま本題に入ります。前編を観ていないと厳しい。ここは前後編方式の代償です。

それでも、「悪役にはそうなるまでの事情がある」という単純な話に留めず、そう仕立てた社会の側を描いたのは立派だと思います。

この作品の良さ

  • 悪が作られる構図を、ファンタジーの枠で正面から描いた
  • シンシア・エリヴォの、感情の揺れで見せる歌唱
  • アリアナ・グランデが担う「選んでしまった側」の後味
  • 『オズの魔法使い』への接続の気持ちよさ

当サイトの評価

4.1/5.0

「悪い魔女」がどうして悪者にされたのか、その後半。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.6
音楽4.7
演技4.4
余韻4.1

世間ではどう評価されているか

日本興収
21.9 億円
世界興収
5.40 億ドル
前編
第97回 アカデミー賞複数部門ノミネート

前編『ウィキッド ふたりの魔女』は第97回アカデミー賞で複数部門にノミネートされ、シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデがそろって演技部門に名を連ねました。

後編にあたる本作は2026年3月6日に日本公開。日本での興行収入は21.9億円、世界興行収入は5.40億ドルです。前編と2本セットで評価されることが多い作品です。

こんな人におすすめ

  • 前編『ウィキッド ふたりの魔女』を観た人(必須です)
  • ミュージカル映画を歌だけでなく物語で観たい人
  • 『オズの魔法使い』を知っている人

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