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ウィキッド 永遠の約束
前後編に分けた判断が正しかったかどうかは、この後編を観て決まる——そう思っていました。結論から言えば、分けた意味はあったと思います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ジョン・M・チュウ
- 出演
- シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター
- 原作
- ブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』
- 製作国
- アメリカ
- 日本公開
- 2026年3月6日
- シリーズ
- 『ウィキッド ふたりの魔女』完結編
あらすじ(ネタバレなし)
『オズの魔法使い』で「西の悪い魔女」と呼ばれることになるエルファバと、「善い魔女」グリンダ。二人はもともと同じ学校に通う友人でした。前編では、その出会いから決裂の直前までが描かれました。
後編にあたる本作では、エルファバがオズの国から追われる存在となり、グリンダが体制の側に立つという、それぞれの位置が固まっていきます。互いを思う気持ちは残っているのに、立場が二人を引き離していく。
やがて物語は、私たちが知っている『オズの魔法使い』の場面へと合流していきます。あの有名な物語の裏側で何が起きていたのか、が明かされる構成です。
ここが見どころ
「悪」が作られる過程
誰かを悪者にすることで社会がまとまる、という構図が全編を貫いています。エルファバは何もしていないのに悪役にされていく。ファンタジーの体裁で、かなり現実的な話をしている作品です。
シンシア・エリヴォの歌唱
前編の『Defying Gravity』が話題をさらいましたが、後編は感情の落差が大きいぶん、歌の演技としての難度が上がっています。声量ではなく、揺れの表現で見せる場面が増えました。
『オズの魔法使い』との接続
終盤、原典の名場面と重なっていく作りは知っていても効きます。すでに知っている物語が、まったく別の意味に見えてくる。語り直しという手法がいちばん気持ちよく決まる瞬間です。
この映画について:「悪い魔女」がどうして悪者にされたのか、その後半。
前編は「楽しい」で押し切れる作品でした。本作はそうはいかず、二人が離れていく話を2時間かけて見せます。ミュージカルとしての華やかさは前編に譲るぶん、物語としての重さは明らかにこちらが上です。
アリアナ・グランデのグリンダが良くて、前編では天然の人気者に見えていた人物が、後編では「選んでしまった側」として描かれます。悪意なく体制側に立つことの後味の悪さが、コミカルな演技の下からじわじわ出てくる。
気になる点としては、原作ミュージカルを2本に割った構造上、後編は導入がほぼないまま本題に入ります。前編を観ていないと厳しい。ここは前後編方式の代償です。
それでも、「悪役にはそうなるまでの事情がある」という単純な話に留めず、そう仕立てた社会の側を描いたのは立派だと思います。
この作品の良さ
- 悪が作られる構図を、ファンタジーの枠で正面から描いた
- シンシア・エリヴォの、感情の揺れで見せる歌唱
- アリアナ・グランデが担う「選んでしまった側」の後味
- 『オズの魔法使い』への接続の気持ちよさ
当サイトの評価
「悪い魔女」がどうして悪者にされたのか、その後半。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.7 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.1 |
世間ではどう評価されているか
- 日本興収
- 21.9 億円
- 世界興収
- 5.40 億ドル
- 前編
- 第97回 アカデミー賞複数部門ノミネート
前編『ウィキッド ふたりの魔女』は第97回アカデミー賞で複数部門にノミネートされ、シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデがそろって演技部門に名を連ねました。
後編にあたる本作は2026年3月6日に日本公開。日本での興行収入は21.9億円、世界興行収入は5.40億ドルです。前編と2本セットで評価されることが多い作品です。
こんな人におすすめ
- 前編『ウィキッド ふたりの魔女』を観た人(必須です)
- ミュージカル映画を歌だけでなく物語で観たい人
- 『オズの魔法使い』を知っている人
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