EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
食事中に観るのは避けてください。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
第一部。モデルのカールと、インフルエンサーの恋人ヤヤ。二人はレストランで、どちらが支払うかをめぐって延々と言い争います。
第二部。二人は招待された豪華クルーズに乗ります。乗客は富豪ばかり。船長はマルクス主義者で、船室に閉じこもっています。嵐の夜、船内は地獄になります。
第三部。生き残った数人が、無人島に流れ着きます。そこで唯一、火を起こし魚を獲れるのは、清掃係のアビゲイルでした。
揺れる船内での正餐。富の象徴が、体液にまみれていく20分間です。
無人島で、階級が完全にひっくり返ります。ドリー・デ・レオン演じるアビゲイルが全部を持っていきます。
10分近い口論。この時点で作品の狙いが提示されます。
リューベン・オストルンドは『ザ・スクエア』に続き2度目のパルムドールを受賞しました。いずれも、居心地の悪さを笑いに変える作家です。
風刺としては直接的で、深みには欠けます。ただ、第三部の逆転が単純な勝利にならないところは良い。
難点は147分の長さと、嘔吐と排泄の描写が延々と続くことです。
豪華客船が嵐に遭い、富裕層が一斉に嘔吐する。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 4.2 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.1 |
2022年のカンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞しました。リューベン・オストルンド監督にとって2度目の受賞です。
アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞にノミネートされました。
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