EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
下品で、うるさく、長い。それを承知で観てください。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1926年、ロサンゼルス。メキシコ移民のマニーは、業界の下働きをしながら映画の仕事に憧れています。
無名の女優志望ネリーは、豪邸のパーティーに紛れ込み、そこで偶然の機会を掴みます。
サイレント映画の全盛期。しかし『ジャズ・シンガー』の登場によって、業界は一夜にして音の時代へ移ります。それまでのやり方が、すべて通用しなくなります。
約30分続く狂騒。この時点で、観客はこの映画に付き合うかどうかを決めることになります。
音を拾うために全員が動けなくなる一連。喜劇として非常によくできています。
映画史100年の映像が流れます。賛否が最も分かれる箇所です。
デイミアン・チャゼルは『ラ・ラ・ランド』でハリウッドを讃えました。今回はその裏側を、汚物と死体まで含めて描きます。
興行的には失敗し、批評も割れました。ただ、映画という産業への両義的な感情は本物です。
難点は189分の長さと、過剰さが単なる悪趣味に見える箇所があることです。
サイレントからトーキーへ。業界が総入れ替えになる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.6 |
| 映像美 | 4.9 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 3.9 |
第95回アカデミー賞で美術賞、衣装デザイン賞、作曲賞にノミネートされました。
興行成績は製作費に見合わず、批評の評価も大きく割れた作品です。
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