イニシェリン島の精霊
笑っているうちに、笑えなくなります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- マーティン・マクドナー
- 出演
- コリン・ファレル、ブレンダン・グリーソン、ケリー・コンドン、バリー・コーガン
- 製作国
- アイルランド・イギリス・アメリカ
- 上映時間
- 114分
- 公開
- 2023年1月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
1923年、アイルランド沖の小さな島イニシェリン。本土では内戦が続いていますが、島は平穏です。
ある日、パードリックはいつものように友人コルムをパブに誘いに行きます。しかしコルムは彼を無視します。理由を尋ねると「お前は退屈だ。残りの人生を音楽に使いたい」と告げられます。
納得できないパードリックは、何度も話しかけます。するとコルムは宣言します。「今度話しかけたら、自分の指を切り落とす」。
ここが見どころ
喜劇からの転落
馬鹿げた宣言が、本当に実行される。笑い話として始まった話が、引き返せない地点を越えていきます。
内戦の砲声
海の向こうから聞こえる音。島の諍いが、そのまま内戦の縮図として置かれています。
ケリー・コンドンの妹
唯一まともな人物。彼女の選択が、この映画で最も理性的な行動です。
この映画について:「もうお前とは話さない」。理由は言わない。
「なぜ嫌われたのか分からない」という状況の恐ろしさを、これほど正面から扱った映画は珍しい。そして最後まで、明確な理由は示されません。
コリン・ファレルとブレンダン・グリーソンは、同じ監督の『ヒットマンズ・レクイエム』でも共演しています。二人の相性は抜群です。
難点は、動物が犠牲になる展開があること。苦手な人は注意してください。
この作品の良さ
- 喜劇から悲劇への転落
- 内戦の縮図としての構造
- 俳優陣の演技
当サイトの評価
「もうお前とは話さない」。理由は言わない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.7 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 4.9 |
| 余韻 | 4.7 |
世間ではどう評価されているか
- ヴェネツィア
- 脚本賞・男優賞 2022年
- アカデミー賞
- 9部門 ノミネート
- IMDb
- 7.7 /10
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
2022年のヴェネツィア国際映画祭で脚本賞と男優賞(コリン・ファレル)を受賞しました。
第95回アカデミー賞では作品賞を含む9部門にノミネートされています。
こんな人におすすめ
- 苦い喜劇が好きな人
- 人間関係の話に関心がある人
- アイルランドの風景を観たい人
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