

家族を想うとき
いま働いている人ほど、他人事に思えない作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ケン・ローチ
- 脚本
- ポール・ラヴァティ
- 出演
- クリス・ヒッチェン、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン
- 製作国
- イギリス・フランス・ベルギー
- 日本公開
- 2019年
- 上映時間
- 100分
あらすじ(ネタバレなし)
リッキーは、宅配ドライバーとして働き始めます。雇用ではなく個人事業主としての契約で、車も自分で用意しなければなりません。
妻のアビーは、訪問介護の仕事をしています。移動時間には賃金が出ず、一日の労働時間は長く伸びていきます。
夫婦とも働き詰めで、二人の子どもと過ごす時間がありません。息子は学校で問題を起こし、家庭は少しずつ崩れていきました。
ここが見どころ
契約の仕組み
雇用ではないため、休めば罰金が発生します。制度の仕組みが具体的に説明されます。
介護の仕事
妻の労働も並行して描かれます。どちらも時間が売り物になっているという構造です。
終盤の選択
怪我をしても休めない。その状況で家族が何を言い、彼が何をするか。結末は書きません。
この映画について:個人事業主として働く宅配ドライバーの、逃げ場のなさ。
現代の労働を扱った作品です。個人事業主という形式が、どのように保護を奪うかが具体的に描かれます。
うまいのは、悪役がいないことです。配送センターの管理者も制度の中で動いているだけ。誰も責められません。
妻の介護の仕事も並行して描かれ、二人とも他人のために時間を使い果たしているという構図になっています。
結末に救いはありません。ケン・ローチらしく、状況は何も改善されないまま終わります。それでも、目を逸らすべきではない作品です。
この作品の良さ
- 契約の仕組みの具体的な説明
- 悪役を置かない構造
- 夫婦それぞれの労働を並行させた構成
- 改善を示さない結末
当サイトの評価
個人事業主として働く宅配ドライバーの、逃げ場のなさ。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.3 |
| 映像美 | 3.9 |
| 音楽 | 3.7 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.4 |
世間ではどう評価されているか
- 上映時間
- 100 分
- 監督
- ケン・ローチ
- 日本公開
- 2019 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
ケン・ローチが現代の労働環境を扱った作品で、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されました。
救いのない結末で、鑑賞後の気分は良くありません。
こんな人におすすめ
- 労働問題に関心がある人
- 『わたしは、ダニエル・ブレイク』を観た人
- 社会派の作品が好きな人
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