それでもボクはやってないI JUST DIDN'T DO IT
それでもボクはやってない
観たあと、電車に乗るのが少し怖くなります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 周防正行
- 出演
- 加瀬亮、瀬戸朝香、山本耕史、役所広司
- 上映時間
- 143分
- 公開
- 2007年1月
あらすじ(ネタバレなし)
就職の面接に向かう朝、金子徹平は満員電車で女子中学生に痴漢したとして駅員に突き出されます。彼はやっていないと主張します。
しかし、否認すれば身柄は拘束されたままです。認めれば罰金で済む。弁護士も家族も、その現実を告げます。
徹平は否認を貫き、公判に臨みます。そこから始まるのは、証拠と手続きをめぐる長い時間でした。
ここが見どころ
手続きの描写
取り調べ、勾留、保釈、公判。刑事裁判の流れを、省略せずに順番どおり見せるという作りです。教材のような正確さがあります。
裁判官の交代
途中で担当裁判官が代わる。この一点が結果を大きく左右します。制度の問題を、劇的にせず提示します。
終盤の判決
そこで終わらせるのか、と思わせる幕切れ。カタルシスを一切与えません。
この映画について:痴漢冤罪。裁判が終わるまでの、長い長い手続き。
『Shall we ダンス?』の監督が、まったく別の顔を見せた作品です。娯楽性を意図的に捨て、日本の刑事司法の「有罪率の高さ」がどこから来るかを見せることに集中しています。
劇映画としては地味で、143分は長い。しかしこの映画の価値は、面白さではなく正確さにあります。
難点は、被害を訴えた側の描写が薄いこと。冤罪の問題に焦点を絞った結果ですが、そこは意識して観るべきです。
この作品の良さ
- 刑事手続きの正確な描写
- カタルシスを与えない構成
- 加瀬亮の抑えた演技
当サイトの評価
4.3/5.0
痴漢冤罪。裁判が終わるまでの、長い長い手続き。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.5 |
| 映像美 | 3.9 |
| 音楽 | 3.8 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- 日本アカデミー賞
- 受賞 最優秀脚本賞ほか
- 取材
- 長期 実際の裁判を傍聴
- IMDb
- 7.4 /10
周防正行監督は本作のために、実際の刑事裁判を長期間傍聴し、法曹関係者への取材を重ねたことが知られています。
日本アカデミー賞で最優秀脚本賞などを受賞しました。
こんな人におすすめ
- 司法制度に関心がある人
- 地味でも正確な作品を求める人
- 後味の悪さを許容できる人
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