

眠れる森の美女
ディズニー作品の中で、絵として最も好きなのはこれです。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- クライド・ジェロニミ(監修)
- 美術様式
- アイヴァンド・アール
- 音楽
- チャイコフスキーのバレエ音楽を編曲
- 製作
- ウォルト・ディズニー
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 1959年
あらすじ(ネタバレなし)
待望の王女オーロラが生まれ、国中が祝福に沸きます。しかし招かれなかった魔女マレフィセントが現れ、王女に呪いをかけました。16歳の誕生日に糸車の針に刺されて死ぬ、という呪いです。
三人の妖精が呪いを弱め、死ではなく眠りに変えます。そして王女を守るため、彼女を森の奥で農民の娘として育てることにしました。
16年後。森で歌う娘は、狩りに来た青年と出会います。互いの身分を知らないまま惹かれ合う二人。しかし運命の誕生日は、目前に迫っていました。
ここが見どころ
美術様式
背景と人物が同じ様式で描かれ、直線と角ばった形が支配する画面になっています。中世の絵画やタペストリーを参照した設計で、他のディズニー作品とはまるで違います。
マレフィセント
ディズニー最大の悪役とされることが多い存在です。優雅で、余裕があり、圧倒的に強い。終盤の変身の場面は、いまも子どもを泣かせる威力があります。
チャイコフスキーの音楽
バレエ『眠れる森の美女』の楽曲がそのまま使われています。物語と音楽が同じ原典を持つため、噛み合いが自然です。
この映画について:美術がすべて。中世のタペストリーが動いている。
この作品の価値の大半は美術にあります。アイヴァンド・アールの様式を全編に貫いたことで、ディズニー作品としては異例に硬質で装飾的な画面が生まれました。制作費と時間が膨大にかかった理由でもあります。
一方、物語は薄い。オーロラ姫の出番は驚くほど少なく、性格もほとんど描かれません。実質的な主役は三人の妖精とマレフィセントです。
その分、マレフィセントの造形が突出しています。動機が「招かれなかったから」という理不尽さも含めて、圧倒的な存在感がある。後年に単独作品が作られたのも納得です。
公開当時は制作費を回収できず、興行的には失敗とされました。ディズニーが以後しばらく童話路線から離れる原因にもなっています。
この作品の良さ
- アイヴァンド・アールによる様式的な美術
- マレフィセントという悪役の完成度
- チャイコフスキーの楽曲との噛み合い
- 他のディズニー作品と異なる硬質な画面
当サイトの評価
美術がすべて。中世のタペストリーが動いている。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 4.0 |
| 余韻 | 4.2 |
世間ではどう評価されているか
- 音楽
- チャイコフスキー のバレエ音楽
- 公開
- 1959 年
- 備考
- 興行的には 苦戦した
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
チャイコフスキーのバレエ音楽を編曲して使用しています。美術様式はアイヴァンド・アールが担当しました。
制作費が膨大にかかった一方で公開当時の興行は苦戦し、ディズニーが童話路線から一時離れる契機になりました。現在では美術面で高く評価されています。
こんな人におすすめ
- 美術に注目して映画を観る人
- 強い悪役が好きな人
- クラシック音楽が好きな人
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