

沈黙 -サイレンス-
娯楽性はありません。それでも撮られるべき作品でした。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・共同脚本
- マーティン・スコセッシ
- 原作
- 遠藤周作『沈黙』
- 出演
- アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、リーアム・ニーソン、窪塚洋介、浅野忠信、イッセー尾形
- 上映時間
- 161分
- 製作国
- アメリカ・台湾・メキシコ
- 日本公開
- 2017年
あらすじ(ネタバレなし)
17世紀、キリスト教が禁じられた日本。ポルトガルの若い司祭ロドリゴとガルペは、師であるフェレイラが棄教したという報せを受けます。
信じられない二人は、真相を確かめるため密かに日本へ渡ります。潜伏する信者たちに迎えられますが、当局の弾圧は苛烈でした。
信者たちが目の前で殺されていきます。踏み絵を踏めば救えると迫られる中、ロドリゴは神の沈黙に苦しみ続けます。
ここが見どころ
問いの立て方
信仰を守るか、他人の命を救うか。どちらを選んでも何かを裏切るという構造が最後まで貫かれます。
イッセー尾形の井上筑後守
拷問する側でありながら、極めて論理的です。この人物の言い分が、作品で最も鋭い。
撮影
台湾で撮影されました。霧と海と泥。美しさと苛烈さが同居する画面で、アカデミー賞撮影賞にノミネートされています。
この映画について:神は、なぜ何も答えないのか。
スコセッシが約30年かけて実現させた企画です。宗教を扱いながら、信仰を称揚する作品では全くありません。
中心にあるのは、神が何も答えないという事実です。祈っても、人は死に続ける。その沈黙をどう受け止めるかが問われます。
日本側の俳優が良い。特にイッセー尾形演じる奉行は、キリスト教を野蛮だと断じるのではなく、この土地には根づかないと論理的に説く点で強い。
161分は長く、救いもありません。娯楽としては全く成立しない作品です。それでも、この題材にここまで正面から向き合った映画は稀です。
この作品の良さ
- どちらを選んでも裏切るという構造
- イッセー尾形演じる奉行の論理
- 台湾で撮られた映像
- 信仰を称揚しない姿勢
当サイトの評価
神は、なぜ何も答えないのか。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 3.9 |
| 演技 | 4.5 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- 上映時間
- 161 分
- 原作
- 遠藤周作 『沈黙』
- 日本公開
- 2017 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
遠藤周作の小説を、マーティン・スコセッシが長年の企画を経て映画化した作品です。アカデミー賞撮影賞にノミネートされました。
拷問や処刑の描写が強く、鑑賞には相応の覚悟が必要です。
こんな人におすすめ
- 遠藤周作の原作を読んだ人
- 信仰をめぐる問いに関心がある人
- 重い題材に耐えられる人
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