平成狸合戦ぽんぽこPOM POKO
邦画1994年アニメ1990年代高畑勲

平成狸合戦ぽんぽこ

子ども向けの体裁ですが、扱っているのは開発と環境と、負けることの受け入れ方です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

原作・脚本・監督
高畑勲
制作
スタジオジブリ
語り
古今亭志ん朝
上映時間
119分
公開
1994年7月

あらすじ(ネタバレなし)

多摩丘陵。ニュータウン開発によって森が削られ、住処を失いつつある狸たちは、対抗するために失われつつあった化学(ばけがく)の修行を始めます。

四国と佐渡から長老を呼び寄せ、妖怪大作戦を仕掛けて人間を追い払おうとする狸たち。しかし人間は動じず、開発は止まりません。彼らは次の手を考えなければなりません。

ここが見どころ

妖怪大作戦

街じゅうに妖怪を出現させる長い場面。日本の妖怪画の引用が詰め込まれた見せ場で、作画の物量が突出しています。

落語調の語り

古今亭志ん朝による語りが全編を進めます。この軽さがあるから、重い結末まで観ていられる。

この映画について:負ける側の話を、笑いながら最後まで描く。

コメディとして進みますが、結論は明確に「負ける」です。開発は止まらず、森は消え、狸たちはそれぞれの形で折り合いをつける。ここを子ども向け作品でやったのは相当なことです。

終盤、人間に化けて暮らすことを選んだ者と、そうできなかった者が分かれます。環境問題の話であると同時に、適応と喪失の話になっている。

難点は、119分に情報を詰め込みすぎていることと、狸の描き分けが難しいことです。またテンポが一定で、中盤にやや単調な区間があります。

この作品の良さ

  • 負ける側の話を最後まで描き切る
  • 妖怪大作戦の作画
  • 落語調の語りによる軽さ

当サイトの評価

4.4/5.0

負ける側の話を、笑いながら最後まで描く。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.4
映像美4.5
音楽4.4
演技4.3
余韻4.6

世間ではどう評価されているか

国内興行収入
44.7 億円・1994年の邦画1位
IMDb
7.3 /10
題材
多摩ニュータウン 実際の開発が下敷き

1994年の日本映画で興行収入1位。実際の多摩ニュータウン開発を下敷きにしており、地名や地形も実在のものが使われています。

こんな人におすすめ

  • 環境や開発の話に関心がある人
  • 民俗的な題材が好きな人
  • 高畑勲作品を追いたい人

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