東京ゴッドファーザーズTOKYO GODFATHERS
邦画2003年アニメ2000年代コメディ

東京ゴッドファーザーズ

クリスマスの話ですが、いつ観ても機能します。今敏作品の入り口としてもおすすめです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
今敏
脚本
信本敬子
音楽
鈴木慶一
声の出演
江守徹、梅垣義明、岡本綾
上映時間
92分
公開
2003年11月

あらすじ(ネタバレなし)

クリスマスの夜、東京。ゴミの山の中から赤ん坊の泣き声を聞きつけたのは、路上で暮らす三人でした。元競輪選手のギン、元ドラァグクイーンのハナ、家出少女のミユキ。

ハナは赤ん坊を清子と名づけて育てたいと言い、ギンは警察に届けるべきだと言い争います。結局、一緒に入っていた手がかりを頼りに、三人は親を探して真冬の東京を歩き回ることになります。その道中で、それぞれが捨ててきた過去と再会していきます。

ここが見どころ

偶然の連鎖

ありえないほどの偶然が重なって話が進みます。普通なら破綻するところを、テンポと勢いで最後まで押し切る。ご都合主義を居直った潔さがあります。

東京の描き込み

新宿の裏路地、墓地、団地、高速道路。実在の東京が丁寧に描かれ、そこにホームレスの視点が重なります。

ハナという人物

口が悪く、感情的で、誰よりも他人の面倒を見る。2003年の作品としては、この人物の描き方はかなり早かったと思います。

この映画について:ホームレス3人が、捨てられた赤ん坊の親を探す。

今敏監督の作品としては例外的に、構造の仕掛けがありません。まっすぐな人情喜劇で、笑えて、最後は温かく終わります。だからこの監督の作品でいちばん人に勧めやすい。

偶然の多用は明らかに意図的で、クリスマスの奇跡という枠組みに乗せています。理屈で追うと崩れますが、そこを気にさせないテンポがあります。

同時に、路上生活、DV、家出、性的少数者への視線といった題材が容赦なく出てきます。明るい話をしながら、社会の底が見えているという二重性がこの作品の強さです。難点は、終盤の展開が駆け足なことくらいでしょうか。

この作品の良さ

  • まっすぐな人情喜劇としての完成度
  • 実在の東京の描き込み
  • 92分と短く、テンポがいい

当サイトの評価

4.5/5.0

ホームレス3人が、捨てられた赤ん坊の親を探す。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.7
映像美4.5
音楽4.4
演技4.4
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

IMDb
7.8 /10
監督
今敏 『パーフェクトブルー』の監督
評価
国際的 海外での上映機会が多い

今敏監督の3作目の長編です。国内での公開規模は小さいものでしたが、海外の映画祭で高く評価されました。

2020年には英語吹替版が海外で劇場公開されるなど、監督の没後も上映機会が続いています。

こんな人におすすめ

  • 今敏作品を一本試したい人
  • 人情喜劇が好きな人
  • クリスマスに観る一本を探している人

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