LIVE ACTION
モアナと伝説の海(実写版)
ディズニーの実写化には毎回同じ議論がついて回ります。本作はその議論がもっともはっきり出た例だと思います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- トーマス・ケイル
- 出演
- キャサリン・ラガアイア(モアナ)、ドウェイン・ジョンソン(マウイ)
- 原型
- アニメーション映画『モアナと伝説の海』(2016年)
- 製作国
- アメリカ
- 日本公開
- 2026年7月31日
- 製作費
- 約2億5000万ドル
あらすじ(ネタバレなし)
南太平洋の島に暮らす少女モアナは、幼いころから海に呼ばれているような感覚を持っていました。島の掟では、サンゴ礁の外へ出ることは禁じられています。
祖母のタラから、島に伝わる伝説の真実を聞かされたモアナは、自分が「海に選ばれし者」であることを知ります。女神テ・フィティの心を返さなければ、島も海も滅びてしまう。
彼女は小さなカヌーで大海原へ漕ぎ出し、伝説の英雄マウイを探し出します。気位が高く協力的とは言えないマウイと組んで、モアナは旅を続けることになります。
ここが見どころ
海の映像
実写化してもっとも意味があったのは、この部分です。水面の質感、うねり、光の入り方。海を実際に撮ったことの価値は確かにあります。
楽曲
アニメ版の楽曲がそのまま使われており、曲そのものの力は健在です。ミュージカル場面については、観客からの評価も高い部分でした。
ドウェイン・ジョンソン
アニメ版でもマウイの声を担当していた人が、実写でも同じ役を演じています。この配役に文句をつける人はいないはずです。
この映画について:10年前のアニメを、なぞるように実写化した。
批評家スコア34%に対して観客スコア91%、CinemaScoreはA-。この数字の開き方が、この映画の性質をほぼ説明しています。物語を知っていて、もう一度その体験をしたい人には十分機能する。そうでない人には、存在意義が見えない。
私の立場は批評家寄りです。アニメ版から10年、しかも『モアナと伝説の海2』が世界興収10億ドルを超えてから20か月ほどしか経っていない時点で、同じ話をもう一度実写でやる理由が作品の中に見当たりません。作り直す動機が、作品の外側にしかないように見えてしまう。
VFXについても、粗さを指摘する声が出ています。とくにマウイの変身やテ・カァの場面など、アニメだから成立していた誇張を実写に持ち込んだ結果、質感が中途半端になった箇所があります。
ただし、初めてこの物語に触れる子どもにとっては、これはこれで良い入り口です。そこだけは擁護しておきたいと思います。
この作品の良さ
- 実際に撮った海の映像
- アニメ版の楽曲の強さ
- ドウェイン・ジョンソンの続投
- この物語を初めて観る子どもには機能する
当サイトの評価
10年前のアニメを、なぞるように実写化した。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.1 |
| 映像美 | 3.4 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 3.5 |
| 余韻 | 3.2 |
世間ではどう評価されているか
- 批評家スコア
- 34 %(Rotten Tomatoes)
- 観客スコア
- 91 %(Rotten Tomatoes)
- 製作費
- 2.5 億ドル
Rotten Tomatoesの批評家スコアは34%にとどまった一方、観客スコアは91%、CinemaScoreはA-と、評価がはっきり割れた作品です。
製作費約2億5000万ドルに対し、公開1か月時点の世界興行収入は約2億6000万ドル。2024年11月に『モアナと伝説の海2』が世界興収10億ドルを突破してから約20か月後の新作という点が、盛り上がりを欠いた要因として指摘されています。日本では2026年7月31日公開、公開3日間の興行収入は3.7億円でした。
こんな人におすすめ
- アニメ版が好きで、もう一度その物語を体験したい人
- この物語を初めて観る子ども
- 楽曲を劇場の音響で聴きたい人
配信を探す
各サービスで「モアナと伝説の海(実写版)」を検索した結果へ移動します。配信の有無はリンク先でご確認ください(配信状況は頻繁に変わるため、当サイトでは配信中かどうかの判定はしていません)。