

ラブレス
救いはありません。それが主題です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・共同脚本
- アンドレイ・ズビャギンツェフ
- 出演
- マルヤーナ・スピヴァク、アレクセイ・ロズィン
- 製作国
- ロシア・フランス・ドイツ・ベルギー
- 日本公開
- 2018年
- 受賞
- カンヌ国際映画祭 審査員賞
- 上映時間
- 127分
あらすじ(ネタバレなし)
モスクワ。ボリスとジェーニャの夫婦は離婚を決めており、それぞれに新しい相手がいます。売却予定の家で、罵り合う日々が続いていました。
二人の争点は、12歳の息子アレクセイをどちらが引き取るかです。どちらも引き取りたくないと言い合っています。それを彼は、扉の陰で聞いていました。
翌日から、少年は姿を消します。警察は動かず、捜索は民間のボランティア組織に委ねられました。
ここが見どころ
冒頭の会話
両親が互いに押し付け合う場面を、子どもが聞いています。この数分で、映画の全部が示されます。
捜索隊の描写
ボランティアが淡々と手順を進めます。感情を挟まない専門家の動きが、親たちの身勝手さを際立たせます。
画面の冷たさ
冬の森、廃墟、無機質な部屋。色温度の低い映像が全編を覆っています。
この映画について:離婚寸前の夫婦が争う横で、息子が消える。
極めて冷たい作品です。両親のどちらにも共感できないまま、子どもの失踪という事態が進行します。
描かれているのは、愛のなさが連鎖するという構造です。母親自身も愛されずに育っており、その連鎖が示されます。断罪ではなく、仕組みとして提示される。
捜索隊の場面が優れています。他人であるボランティアのほうが真剣に探しているという対比が痛い。
結末に救いはありません。失った後も、二人は何も変わらない。その徹底ぶりが本作の価値です。観る体力が要ります。
この作品の良さ
- 冒頭の会話が全体を示す構成
- 捜索隊の淡々とした描写
- 冷たい色調の映像
- 断罪せず構造として示す姿勢
当サイトの評価
離婚寸前の夫婦が争う横で、息子が消える。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.2 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.4 |
世間ではどう評価されているか
- カンヌ
- 審査員賞 2017年
- 上映時間
- 127 分
- 日本公開
- 2018 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされました。
救いのない結末で、鑑賞には相応の覚悟が必要です。
こんな人におすすめ
- 冷たい作品に耐えられる人
- 家族の崩壊を扱った映画に関心がある人
- ロシア映画を観てみたい人
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