フロリダ・プロジェクトTHE FLORIDA PROJECT
洋画2017年ドラマ2010年代ショーン・ベイカー

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

子どもは楽しそうです。それが一番つらい映画です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ショーン・ベイカー
出演
ブルックリン・プリンス、ブリア・ヴィネイト、ウィレム・デフォー
製作国
アメリカ
上映時間
111分
公開
2018年(日本)

あらすじ(ネタバレなし)

フロリダ州キシミー。ディズニー・ワールドの近くには、観光客向けだったモーテルが並び、いまは行き場のない人々が週単位で部屋を借りて暮らしています。

6歳のムーニーは、紫色に塗られたモーテル「マジック・キャッスル」に、若い母ヘイリーと二人で住んでいます。学校は夏休みで、彼女は毎日仲間と遊び歩いています。

母には定職がなく、香水を路上で売り、家賃の支払いは毎週ぎりぎりです。管理人のボビーは、面倒を見ながらも規則を守らせようとします。

ここが見どころ

子どもの目線の高さ

カメラは低く、大人の顔はしばしば画面から切れています。母の困窮は、子どもに見えている範囲でしか映りません。

ウィレム・デフォーの管理人

怒鳴りながら守る人物。この役でアカデミー助演男優賞にノミネートされました。

最後の数十秒

撮影方法が突然変わる幕切れ。それまでの現実から逃げ出す一瞬だけを、質感の違う映像で見せます。

この映画について:ディズニー・ワールドのすぐ隣、紫色の安モーテル。

この映画は貧困を説明しません。子どもにとっての夏休みとして描き、大人の観客だけがその意味に気づくという構造です。

母親のヘイリーは、褒められた人物ではありません。それでも一方的に断罪しない書き方がされています。

難点は、終盤の展開が急なことと、ラストの解釈が分かれることです。

この作品の良さ

  • 子どもの視点で通す構成
  • ウィレム・デフォーの演技
  • 色彩設計

当サイトの評価

4.3/5.0

ディズニー・ワールドのすぐ隣、紫色の安モーテル。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.2
映像美4.7
音楽4.0
演技4.7
余韻4.7

世間ではどう評価されているか

アカデミー賞
ノミネート 助演男優賞
IMDb
7.6 /10
撮影
35mmと iPhone ラストのみ質感が異なる

第90回アカデミー賞で助演男優賞にノミネートされました。

本編は35mmフィルムで撮影されていますが、最後の場面のみ別の方法で撮られており、その質感の差が意図的な効果として使われています。

こんな人におすすめ

  • 社会的な題材の作品が好きな人
  • 子どもが主人公の話を観たい人
  • 説明されない映画が平気な人

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