生きる LIVING
オリジナルを観ていなくても大丈夫です。102分と短い。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- オリヴァー・ハーマナス
- 脚本
- カズオ・イシグロ
- 原作
- 黒澤明『生きる』
- 出演
- ビル・ナイ、エイミー・ルー・ウッド、アレックス・シャープ
- 製作国
- イギリス
- 上映時間
- 102分
- 公開
- 2023年3月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
1953年、ロンドン。市役所の課長ウィリアムズは、何十年も同じ席に座り、書類を右から左へ流すだけの日々を送っています。部下たちは彼を「ゾンビ」と呼びます。
ある日、医師から余命わずかと告げられます。彼は無断欠勤し、海辺の町へ向かいますが、遊び方が分かりません。
偶然会った元部下の若い女性の快活さに触れた彼は、ある決意をします。住民から陳情のあった、小さな児童公園を作ることです。
ここが見どころ
ビル・ナイの抑制
感情をほとんど出さない演技。だからこそ、一度だけ歌う場面が効きます。
英国的な置き換え
原作の泥臭さを、抑制と婉曲に置き換えています。カズオ・イシグロの脚本が、それを可能にしています。
ブランコの場面
原作でも最も有名な一連。形は変えず、雪ではなく夜の光で描き直しています。
この映画について:黒澤明の『生きる』を、1950年代ロンドンに移す。
リメイクとして、原作の構造をほぼそのまま守っています。後半を葬儀の回想にする構成も同じです。
オリジナルの持つ怒りや泥臭さは薄れています。そこを物足りなく感じる人はいるでしょう。ただ、英国の職業倫理の話として置き換えた判断は妥当です。
難点は、原作を知っていると驚きがまったくないことです。
この作品の良さ
- ビル・ナイの演技
- 英国的な置き換え
- 102分という長さ
当サイトの評価
黒澤明の『生きる』を、1950年代ロンドンに移す。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.3 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 2部門 主演男優賞・脚色賞ノミネート
- IMDb
- 7.2 /10
- 原作
- 黒澤明 『生きる』1952年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第95回アカデミー賞で主演男優賞と脚色賞にノミネートされました。
脚本を担当したカズオ・イシグロは、ノーベル文学賞を受賞した作家です。
こんな人におすすめ
- 『生きる』を観た人
- 静かな作品が好きな人
- リメイクの比較に興味がある人
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