グラン・トリノ
終盤の選択が、この映画のすべてです。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・主演
- クリント・イーストウッド
- 脚本
- ニック・シェンク
- 出演
- クリント・イーストウッド、ビー・ヴァン、アーニー・ハー
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 116分
- 公開
- 2009年4月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
デトロイト。朝鮮戦争の帰還兵で元フォード工員のウォルトは、妻の葬儀を終えたばかりです。息子たちとは折り合いが悪く、近所づきあいもありません。
隣家にはモン族の一家が越してきています。ウォルトは彼らを露骨に見下していますが、ある夜、少年タオが不良に絡まれているところに銃を持って割って入ります。
その一件から、彼は隣家に食事に招かれるようになります。ガレージには、彼が組み立てに関わった1972年製のグラン・トリノが眠っています。
ここが見どころ
床屋の場面
タオに「男の話し方」を教える一連。差別的な冗談を通じて距離が縮まるという、危うい描き方を正面からやります。
車の扱い
グラン・トリノは物語の中でほとんど走りません。所有と継承の象徴として置かれています。
終盤の選択
イーストウッドが長年演じてきた「銃で解決する男」の型を、自ら裏切ります。この一点でこの映画は記憶されます。
この映画について:偏屈な老人と、隣に越してきたアジア系の一家。
前半のウォルトは、率直に言って不快な人物です。それを美化せずに提示したうえで、変化を描くという段取りが誠実だと思います。
モン族の描写については、当事者から不正確さを指摘する声もあります。手放しの称賛はできません。
難点は、隣家の若い俳優たちの演技に粗さがあることです。ただ、素人らしさが機能している面もあります。
この作品の良さ
- 主人公を美化しない前半
- 終盤の選択
- イーストウッド自身の役柄史への応答
当サイトの評価
偏屈な老人と、隣に越してきたアジア系の一家。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.3 |
| 映像美 | 4.0 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.7 |
| 余韻 | 4.7 |
世間ではどう評価されているか
- 興行
- 北米ヒット イーストウッド作品として上位
- IMDb
- 8.1 /10
- 車種
- 1972年式 フォード・グラントリノ
イーストウッドの監督作としては商業的に大きな成功を収めた作品です。
主要な配役に、実際のモン族コミュニティから起用された俳優が含まれています。一方で、描写の正確さについては当事者からの指摘もあります。
こんな人におすすめ
- イーストウッド作品を追いたい人
- 終盤の一点で語られる映画を観たい人
- 老人が主人公の話が好きな人
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