PARADISO
ニュー・シネマ・パラダイス
「映画が好きな人が好きな映画」の代表格です。感傷的すぎるという批判も分かるので、そこも書きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ジュゼッペ・トルナトーレ
- 音楽
- エンニオ・モリコーネ、アンドレア・モリコーネ
- 出演
- フィリップ・ノワレ、サルヴァトーレ・カシオ、ジャック・ペラン
- 製作国
- イタリア
- 上映時間
- 124分(劇場版)
- 日本公開
- 1989年12月
あらすじ(ネタバレなし)
ローマで成功した映画監督サルヴァトーレのもとに、故郷から一本の訃報が届きます。アルフレードが死んだ、という知らせでした。彼は30年ぶりに、シチリアの村へ帰ることを決めます。
戦後まもない村。少年トトは、映画館「パラダイス座」の映写室に入り浸り、無愛想な映写技師アルフレードにまとわりついていました。教会の検閲でカットされたフィルムの切れ端を集めながら、少年は映画にのめり込んでいきます。
ここが見どころ
検閲でカットされる場面
神父がキスシーンをすべて切らせ、村人は毎回そこで肩透かしを食う。この設定が、最後の数分で効いてきます。
モリコーネの主題
この映画を代表するメロディ。感傷的だと批判されるほど強く、実際その通りなのですが、それでも鳴ると効いてしまう。
広場での野外上映
映画館が満員で入れない人のために、外の壁に映写する場面。映画が娯楽の中心だった時代の空気が、この一場面に凝縮されています。
この映画について:映画を好きになった記憶そのものを、映画にした。
映画についての映画であり、失われた時間についての映画です。描かれているのは映画そのものより、映画を観ていたあの場所と人で、だから映画館という空間が主役になっています。
感傷的だという批判は正当だと思います。音楽の押しは強く、回想は美しく整えられていて、都合の悪いことはあまり描かれない。ここが合わない人はとことん合いません。
それでもラストは強い。それまでの2時間が、最後の数分のための準備だったと分かる作りで、あの場面のためだけに観てもいいと思います。なお短縮された劇場版と、長い完全版があり、印象がかなり変わります。まずは劇場版を勧めます。
この作品の良さ
- 映画館という場所を主役にした構成
- モリコーネの音楽
- 最後の数分に全部を集約させる設計
当サイトの評価
映画を好きになった記憶そのものを、映画にした。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.6 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 5.0 |
| 演技 | 4.8 |
| 余韻 | 5.0 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 受賞 外国語映画賞
- カンヌ
- 審査員特別グランプリ 1989年
- IMDb
- 8.5 /10
第62回アカデミー賞で外国語映画賞を受賞。カンヌ国際映画祭では審査員特別グランプリを獲得しました。
日本での人気が特に高い作品で、繰り返しリバイバル上映されています。155分の完全版では、劇場版とは印象の異なる展開が加えられています。
こんな人におすすめ
- 映画館という場所が好きな人
- 感傷的な作品を受け入れられる人
- 音楽から映画に入りたい人
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