

存在のない子供たち
観るのは辛いのですが、避けるべきではない作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・共同脚本
- ナディーン・ラバキー
- 出演
- ゼイン・アル・ラフィーア、ヨルダノス・シフェラウ、ボルワティフ・トレジャー・バンコレ
- 製作国
- レバノン・フランス
- 日本公開
- 2019年
- 受賞
- カンヌ国際映画祭 審査員賞
- 上映時間
- 126分
あらすじ(ネタバレなし)
ベイルートのスラム街。12歳のゼインは、出生届を出されておらず、自分の正確な年齢さえ分かりません。学校にも通えず、路上で働いています。
11歳の妹が結婚させられ、その後亡くなったことを知った彼は、家を飛び出します。
遊園地で出会ったエチオピア人の不法滞在者に助けられ、彼女の乳児の世話をすることになります。しかし彼女が拘束され、ゼインは赤ん坊と二人で取り残されました。
ここが見どころ
少年の演技
実際に近い境遇のシリア難民の少年が演じています。演技というより、そこにいることの強さがあります。
赤ん坊との場面
12歳が乳児を抱えて生きようとします。この中盤が最も辛く、最も強い。
裁判という枠
両親を訴えるという設定が枠になっています。荒唐無稽ですが、問いは明確です。
この映画について:12歳の少年が、両親を訴える。「僕を産んだ罪で」。
出生届のない子どもたちを扱った作品です。存在が記録されていないため、教育も医療も受けられません。
出演者の多くが、実際に近い境遇にありました。そのため、演技として見るべきかどうかが曖昧になります。この手法には議論もありますが、力は圧倒的です。
中盤、少年が乳児を連れて生き延びようとする場面が続きます。ここが最も観るのが辛い。
終盤には救いのようなものが用意されています。それが甘いという批判もありますが、この題材でそこまで突き放すのは酷でしょう。
この作品の良さ
- 実際に近い境遇の出演者の起用
- 乳児との中盤の場面
- 裁判という明確な枠
- 問題の可視化
当サイトの評価
12歳の少年が、両親を訴える。「僕を産んだ罪で」。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.1 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.6 |
世間ではどう評価されているか
- カンヌ
- 審査員賞 2018年
- 上映時間
- 126 分
- 日本公開
- 2019 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされました。
実際に近い境遇の人々を起用した手法については議論もあります。児童虐待の描写を含みます。
こんな人におすすめ
- 社会問題を扱った作品に関心がある人
- 重い題材に耐えられる人
- 中東の現実を知りたい人
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