
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。

素材は良いのに、料理しきれなかった作品だと思います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1930年代のニューヨーク。第一次大戦で負傷した医師バートは、退役軍人の治療を続けていました。戦地で知り合った弁護士ハロルドとは、いまも親しい間柄です。
二人はある将軍の変死について調査を依頼されます。しかし現場で新たな殺人が起こり、彼ら自身が容疑者にされました。
疑いを晴らすため動き出した二人は、戦後にアムステルダムで共に過ごした看護師ヴァレリーと再会します。そして事件の背後にある大きな企てに近づいていきます。
主要人物だけでも相当な数の著名な俳優が並びます。誰が出てくるか分からない楽しみはあります。
1930年代アメリカで実際に取り沙汰された政治的な企てが元になっています。終盤で現実との接続が明示されます。
時代の再現には金がかかっており、画面は常に見応えがあります。
素材は魅力的です。戦友の友情、実際にあった陰謀、豪華な配役。どれ一つ取っても映画になる要素が揃っています。
しかし全体としてまとまりません。人物が多すぎ、語り口が忙しく、どの線に注目すればいいのか最後まで定まらない。
本作が言いたいことは終盤にはっきり示されます。民主主義がどう脅かされるかという主題は真っ当です。ただ、そこに至るまでの2時間が主題と噛み合っていない。
批評家からの評価も興行成績も振るいませんでした。デヴィッド・O・ラッセルの作品としては、うまくいかなかった部類に入ります。
戦友三人が、殺人事件の容疑者にされる。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.0 |
| 映像美 | 4.0 |
| 音楽 | 3.7 |
| 演技 | 3.9 |
| 余韻 | 3.1 |
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
1930年代のアメリカで実際に取り沙汰された政治的な企てを下敷きにした群像劇です。
批評家からの評価・興行成績ともに振るいませんでした。配役の豪華さと、構成のまとまりのなさの落差が指摘されています。
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