52ヘルツのクジラたち(2024年・邦画)のイメージ

52ヘルツのクジラたち

3.9/5当サイトの評価(5点満点)

題材が多く、扱いきれていない部分もありますが、真剣さは伝わります。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
成島出
原作
町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』
出演
杉咲花、志尊淳、宮沢氷魚、余貴美子
製作国
日本
公開
2024年
備考
2021年本屋大賞受賞作の映画化

あらすじ(ネタバレなし)

貴瑚は、東京での生活を捨てて大分の海辺の町へ移り住みます。過去に何があったのかは、周囲には話しません。

そこで彼女は、母から虐待を受けている少年と出会います。声を出せなくなっていた彼を、放っておくことができませんでした。

少年と関わるうち、彼女自身の過去がよみがえります。かつて自分を救ってくれた人のこと、そして救えなかったことが。

ここが見どころ

タイトルの意味

他のクジラには聞き取れない周波数で鳴き続ける個体がいるとされます。誰にも届かない声という比喩が、全編を貫きます。

杉咲花

抑えた芝居で、感情を溜めていきます。終盤の場面でそれが解放されます。

志尊淳の役

性自認をめぐる問題を抱えた人物です。この扱いについては、当事者からの意見もありました。

この映画について:誰にも届かない声を出し続けるクジラの話。

扱う題材が多い作品です。虐待、ヤングケアラー、性自認、介護。それぞれが単独で映画になる重さを持っています。

そのため、どれも十分に掘り下げきれていません。一つひとつが結論に急ぎ、駆け足になるのが弱点です。

一方で、俳優陣は真剣に取り組んでいます。特に杉咲花は、感情を溜めたまま長く保つ演技ができています。

トランスジェンダーの人物の描写については、当事者から指摘がありました。シスジェンダーの俳優が演じることの是非を含め、議論があったことは記しておきます。

この作品の良さ

  • タイトルの比喩が全編を貫く構造
  • 杉咲花の抑えた演技
  • 複数の困難を無関係にしない構成
  • 原作の主題を保った翻案

当サイトの評価

3.9/5.0

誰にも届かない声を出し続けるクジラの話。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美3.7
音楽3.7
演技3.9
余韻3.9

世間ではどう評価されているか

原作
本屋大賞 2021年受賞作
主演
杉咲花
公開
2024

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

町田そのこの小説を原作とする作品で、原作は2021年の本屋大賞を受賞しています。

トランスジェンダーの人物の描写については、当事者から指摘が寄せられました。当サイトではその点を記しておきます。

こんな人におすすめ

  • 原作小説を読んだ人
  • 重い題材の作品に耐えられる人
  • 杉咲花の演技を観たい人

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