大いなる不在(2024年・邦画)のイメージ

大いなる不在

4.1/5当サイトの評価(5点満点)

認知症を扱いながら、感情に流されない珍しい作品です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
近浦啓
出演
藤竜也、森山未來、原日出子、真木よう子
上映時間
152分
製作国
日本
公開
2024年
ジャンル
ドラマ

あらすじ(ネタバレなし)

俳優の卓は、長く音信のなかった父が警察に保護されたと連絡を受けます。父は認知症を患っていました。

父の家に着くと、同居していたはずの後妻が姿を消しています。部屋には大量のメモと手紙が残されていました。

断片的な記録と、要領を得ない父の言葉。卓は、父とその妻に何が起きたのかを組み立てようとします。それは、自分が捨てられた過去に向き合うことでもありました。

ここが見どころ

ミステリとしての構造

何が起きたのかを、断片から再構成していきます。認知症を扱いながら、謎解きの形式を取ったのが独特です。

藤竜也

壊れていく知性を演じます。ただ弱っていくのではなく、時折きわめて明晰になるという揺れが精確です。

時間の交錯

現在と過去が説明なしに入れ替わります。観客も、記憶が混ざるという状態を体験させられます。

この映画について:認知症の父が、何を言っているのか分からない。

認知症を扱った作品は多いのですが、本作は情に流れません。介護の苦労を描くより、何が起きたのかを追う形式を取っています。

この選択が良い。父を理解しようとする行為が、そのまま謎解きになるため、感傷に落ちずに済んでいます。

藤竜也の演技が突出しています。この俳優のこれまでの仕事の中でも、屈指の水準でしょう。

152分は長く、中盤に停滞があります。説明されない部分も多いので、集中して観る必要があります。

この作品の良さ

  • 認知症を謎解きの形式で扱った構造
  • 藤竜也の演技
  • 時間を交錯させる編集
  • 感傷に流れない姿勢

当サイトの評価

4.1/5.0

認知症の父が、何を言っているのか分からない。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.2
映像美4.0
音楽3.9
演技4.5
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

上映時間
152
主演
藤竜也 /森山未來
公開
2024

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

近浦啓が監督・脚本を務めた作品です。東京国際映画祭のコンペティション部門に出品されました。

認知症を情緒的に描かず、謎解きの構造で扱った点が評価されています。

こんな人におすすめ

  • 家族の問題を扱った作品が好きな人
  • 感傷的でない作りを求める人
  • 藤竜也の演技を観たい人

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