リトル・マーメイド(実写版)
1989年版の実写化。ハリー・ベイリーの歌唱は評価が高い一方、水中場面の質感や上映時間の膨張には批判が集まった。
前日譚という企画には身構えていたのですが、思っていたよりずっと素直な映画でした。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
若きウィリー・ウォンカは、7年間の旅で集めた材料と、ポケットいっぱいの夢を持って、チョコレートの本場である街にやってきます。世界一の店を開くのが目標でした。
しかし彼は文字が読めず、宿の契約書に署名したことで、劣悪な条件の労働に縛られてしまいます。同じ境遇の仲間たちと、彼は脱出の算段を立て始めます。
さらに街のチョコレート業界は、三大企業のカルテルに支配されていました。新参者を排除しようとする彼らを相手に、ウォンカは自分の菓子で勝負を挑みます。
監督は『パディントン』のポール・キング。作り物であることを隠さない、絵本のような画作りが一貫しています。CGで現実的に見せようとしないのが正解でした。
縮小されたヒュー・グラントが、不機嫌に歌い踊ります。出番は多くないのに、全部持っていく。この配役はほとんど反則です。
オリジナル曲が中心で、過剰に凝らず、耳に残る構成になっています。ティモシー・シャラメが自分で歌っており、上手すぎないところが役に合っています。
ロアルド・ダールの原作、そしてティム・バートン版が持っていた意地悪さと不気味さは、本作にはほとんどありません。ウォンカは純粋で、優しく、仲間思いです。この改変を裏切りと取る人はいるはずです。
ただ、前日譚として「まだ人間不信になる前」を描くのだと考えれば、筋は通っています。むしろ、この明るいウォンカがのちにあの奇人になると考えると、別の見え方も生まれる。
ミュージカルとしての完成度は高く、テンポも良い。家族で観る作品として、非常によく機能します。難しい要素はなく、上映時間も適切です。
物足りなさがあるとすれば、敵役のカルテルがやや単純なことです。悪役として分かりやすすぎて、緊張が生まれにくい。ただ、この温度の映画にはそれで良いのかもしれません。
あの奇人が、まだ普通に優しかった頃の話。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.5 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.2 |
| 余韻 | 3.9 |
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
『チャーリーとチョコレート工場』の主人公ウィリー・ウォンカの若き日を描いた前日譚です。監督は『パディントン』シリーズのポール・キング。
原作やティム・バートン版の不気味さは抑えられ、真っ当なミュージカルとして作られています。興行的にも成功しました。
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