FOR OLD MEN
THERE WILL
BE BLOOD
BE BLOOD
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
重く、長く、快さのない映画です。それでも2000年代の代表作として名前が挙がり続ける理由を書きます。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- ポール・トーマス・アンダーソン
- 原作
- アプトン・シンクレア
- 出演
- ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ
- 音楽
- ジョニー・グリーンウッド
- 上映時間
- 158分
- 日本公開
- 2008年4月
あらすじ(ネタバレなし)
1898年、カリフォルニア。単独で銀を掘っていたダニエル・プレインヴューは、やがて石油に転じ、土地を買い集めて事業を拡大していきます。養子の少年を連れ、家族的な経営者を装いながら。
ある町で油田の情報を得た彼は、そこで若い伝道師イーライと出会います。石油と信仰、二つの権威が、同じ土地の支配をめぐって長い年月をかけて衝突していきます。
ここが見どころ
無言の冒頭
最初の15分ほど、台詞がありません。掘る、落ちる、這い出る。この男が何者かを、行動だけで説明し切ります。
ジョニー・グリーンウッドの音楽
弦楽器の不協和音が、風景の美しさを台無しにしていきます。音楽が観客を安心させないという珍しい使い方です。
この映画について:冒頭15分、台詞が一言もない。
アメリカという国が資本と信仰の上に立っていることを、二人の男の対立に凝縮した作品です。どちらも詐欺的で、どちらも本気という描き方が容赦ない。
ダニエル・デイ=ルイスの芝居は圧巻ですが、いわゆる名演というより、観ていて落ち着かない類のものです。終盤に向けて人間らしさが削れていきます。
難点は、158分という長さと、感情移入できる人物が一人もいないことです。快さを求めて観る映画ではありません。
この作品の良さ
- 台詞に頼らない冒頭15分
- 音楽が観客を安心させない設計
- ダニエル・デイ=ルイスの芝居
当サイトの評価
4.7/5.0
冒頭15分、台詞が一言もない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.7 |
| 映像美 | 5.0 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 5.0 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 2冠 主演男優賞・撮影賞
- IMDb
- 8.2 /10
- 評価
- 最高位 2000年代のベストに挙がる常連
第80回アカデミー賞で主演男優賞と撮影賞を受賞。各種の「21世紀のベスト映画」企画で、常に上位に置かれる作品です。
こんな人におすすめ
- 重厚な人間ドラマが観たい人
- 俳優の怪演を観たい人
- 快さを求めずに映画を観られる人
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