転校生I ARE YOU, YOU AM ME
邦画1982年青春1980年代大林宣彦

転校生

『君の名は。』を含む入れ替わりものの系譜を辿ると、必ずここに行き着きます。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
大林宣彦
原作
山中恒
出演
尾美としのり、小林聡美
上映時間
112分
公開
1982年4月

あらすじ(ネタバレなし)

尾道。中学生の斉藤一夫のクラスに、幼なじみの斉藤一美が転校してきます。ある日、二人は神社の石段から一緒に転げ落ち、目覚めると身体が入れ替わっていました。

着替え、トイレ、体育の授業。日常のあらゆることが問題になります。元に戻る方法を探しながら、二人は互いの家庭と、互いの身体が抱えているものを知っていきます。

ここが見どころ

身体の実感

入れ替わりを笑いにしつつ、身体が変わることの生々しさから逃げません。特に女性の身体をめぐる描写は、当時としては踏み込んでいます。

尾道の風景

坂道、石段、瀬戸内の海。大林宣彦監督の「尾道三部作」の第1作で、風景そのものが作品の記号になりました。

この映画について:入れ替わりものの原型が、ここにある。

入れ替わりを設定として消費せず、思春期の身体の変化そのものと重ねているのが優れた点です。だから単なるコメディで終わりません。

冒頭が白黒で、途中からカラーに変わるなど、映像の遊びも多い。自主映画的な粗さがありますが、それが作品の温度を作っています。

難点は、いま観ると演出が過剰で古く感じる部分があることです。また終盤の展開は感傷的で、押しが強い。ただ、この題材の原型として観る価値は大きい。

この作品の良さ

  • 入れ替わりを思春期の身体と重ねる主題
  • 尾道の風景の使い方
  • 映像の遊びの多さ

当サイトの評価

4.5/5.0

入れ替わりものの原型が、ここにある。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美4.4
音楽4.3
演技4.6
余韻4.8

世間ではどう評価されているか

キネマ旬報
上位 1982年 日本映画ベスト・テン
IMDb
7.3 /10
系譜
尾道三部作 第1作

大林宣彦監督のいわゆる「尾道三部作」の第1作です。以降の日本の入れ替わりものは、直接・間接にこの作品の影響下にあります。2007年には設定を変えたリメイクも作られています。

こんな人におすすめ

  • 『君の名は。』のルーツを知りたい人
  • 1980年代の青春映画に興味がある人
  • 尾道の風景が好きな人

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