TAR/ター
クラシック音楽の知識がなくても観られますが、あると面白さが増します。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- トッド・フィールド
- 出演
- ケイト・ブランシェット、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 158分
- 公開
- 2023年5月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
リディア・ターは、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者です。女性として初めてその地位に就き、作曲家としても評価されています。
マーラーの交響曲第5番の録音を控え、彼女は多忙な日々を送っています。自伝の出版、指揮者育成基金の運営、そして楽団内の人事。
そのなかで、かつて彼女の基金に関わっていた若い指揮者の訃報が届きます。過去の出来事が、少しずつ現在に染み出してきます。
ここが見どころ
冒頭の公開インタビュー
10分以上続く対談の場面。専門用語だらけの会話で、この人物の知性と傲慢さを同時に示します。
音大での議論
学生と作曲家の評価をめぐって長回しで衝突する場面。この映画で最も議論を呼んだ一連です。
音の設計
冷蔵庫の音、メトロノーム、隣室の悲鳴。主人公にだけ聞こえる音が、精神状態の指標になっています。
この映画について:頂点に立つ指揮者が、少しずつ崩れていく。
この映画は、主人公を告発も擁護もしません。権力を持った人間が、その権力をどう使ったかを、観客に判断させます。
ケイト・ブランシェットは指揮、ピアノ、ドイツ語を習得して臨んでいます。演技の水準は極めて高い。
難点は158分の長さと、終盤の展開が急なこと。また、クラシック業界の内輪の話が多く、入りにくさはあります。
この作品の良さ
- ケイト・ブランシェットの演技
- 音の設計
- 判断を委ねる構成
当サイトの評価
頂点に立つ指揮者が、少しずつ崩れていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.8 |
| 演技 | 5.0 |
| 余韻 | 4.5 |
世間ではどう評価されているか
- ヴェネツィア
- 女優賞 ケイト・ブランシェット
- アカデミー賞
- 6部門 ノミネート
- IMDb
- 7.4 /10
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
2022年のヴェネツィア国際映画祭でケイト・ブランシェットが女優賞を受賞しました。
主人公のリディア・ターは架空の人物ですが、実在するかのような記述が公開時に一部で広まりました。
こんな人におすすめ
- クラシック音楽に関心がある人
- 演技を味わいたい人
- 判断を委ねられる作品が好きな人
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