

スオミの話をしよう
三谷幸喜の映画としては、ひさしぶりに設定の面白さが前に出た作品です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 三谷幸喜
- 出演
- 長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、小林隆、瀬戸康史
- 製作国
- 日本
- 公開
- 2024年
- 興行収入
- 17.7億円
あらすじ(ネタバレなし)
詩人の寒川しずおの妻・スオミが失踪します。屋敷に集まったのは、彼女のかつての夫たちでした。
元刑事、元自衛官、俳優、そして現夫。5人が語るスオミ像は、どれもまったく違います。清楚だったという者もいれば、豪快だったという者もいる。
誘拐の可能性が浮上し、身代金の要求も届きます。しかし話が進むほど、スオミという人物の正体は分からなくなっていきます。
ここが見どころ
語る人ごとに変わる人物像
回想の中でスオミの外見も性格も変わります。同じ人物が、見る人によって別人になるという構造が視覚的に示されます。
長澤まさみの演じ分け
5人ぶんのスオミを、髪型も話し方も変えて演じます。この役があるから企画が成立していると言っていい。
屋敷という舞台
ほぼ一つの建物で完結します。三谷幸喜が得意とする密室会話劇の形式です。
この映画について:失踪した女の話を、5人の元夫がする。
設定の面白さが本体の作品です。「人は他人を、自分が見たいようにしか見ていない」という主題を、回想の食い違いという形で見せています。
三谷幸喜の映画は、近年やや冗長になる傾向がありました。本作は屋敷という舞台に絞ったことで、その弱点が抑えられています。
難点は、後半の失速です。真相が明かされる過程がやや説明的で、前半の可笑しさが持続しません。
俳優陣の顔ぶれは豪華で、全員に見せ場があります。この配分の巧さは、三谷作品の安定した長所です。
この作品の良さ
- 語る人ごとに人物像が変わる構造
- 長澤まさみの5通りの演じ分け
- 屋敷に絞った舞台設定
- 全員に見せ場を配る脚本
当サイトの評価
失踪した女の話を、5人の元夫がする。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.5 |
| 映像美 | 3.7 |
| 音楽 | 3.6 |
| 演技 | 3.8 |
| 余韻 | 3.3 |
世間ではどう評価されているか
- 監督・脚本
- 三谷幸喜
- 興行収入
- 17.7 億円
- 公開
- 2024 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
三谷幸喜の監督・脚本による群像会話劇です。興行収入17.7億円。
同一人物が語り手によって別人に見えるという構造が、作品の中心になっています。
こんな人におすすめ
- 三谷幸喜の作品が好きな人
- 会話劇・密室劇が好きな人
- 長澤まさみの演じ分けを観たい人
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