砂の女WOMAN IN THE DUNES
邦画1964年ドラマ1960年代コア

砂の女

コアな一本ですが、映像の力は圧倒的です。安部公房の原作を読んでいなくても問題ありません。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
勅使河原宏
原作・脚本
安部公房
音楽
武満徹
出演
岡田英次、岸田今日子
上映時間
147分
公開
1964年2月

あらすじ(ネタバレなし)

海辺の砂丘に昆虫採集に来た教師が、バスに乗り遅れます。村人の勧めで一夜の宿を借りますが、案内されたのは砂の穴の底にある一軒家でした。

翌朝、縄梯子は取り払われていました。家に住む女は、毎晩砂を掻き出さなければ家が埋まると言います。逃げようとする男と、逃げる意味を持たない女。その生活が続いていきます。

ここが見どころ

砂の質感

流れ、崩れ、肌に貼りつく砂を、極端な接写で撮り続けます。抽象的な話を、皮膚感覚で受け取らせる撮影です。

武満徹の音楽

楽器とは思えない不気味な音の連なり。砂の不安定さを、音でも表現しています。

この映画について:砂の穴から出られない。ただそれだけで147分。

設定は寓話ですが、描写は徹底して具体的です。暑さ、渇き、砂の重さ。抽象と具体のこの組み合わせが、この映画を特別にしています。

扱われているのは、閉じ込められた状況に人が適応してしまう過程です。終盤の展開が、この主題を静かに突きつけます。

難点は147分という長さと、同じことが繰り返される構成です。意図的な反復ですが、退屈と感じる人はいます。また性的な描写もあります。

この作品の良さ

  • 砂の質感を捉えた撮影
  • 武満徹の音楽
  • 適応してしまう過程を描く主題

当サイトの評価

4.7/5.0

砂の穴から出られない。ただそれだけで147分。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.6
映像美5.0
音楽4.8
演技4.7
余韻4.9

世間ではどう評価されているか

カンヌ
審査員特別賞 1964年
IMDb
8.4 /10
原作
安部公房 同名小説

1964年のカンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされました。日本の前衛映画が国際的に評価された代表例です。

こんな人におすすめ

  • 寓話的な作品が好きな人
  • 映像の質感を味わいたい人
  • 定番以外の日本映画を探している人

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