スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年・洋画)のイメージ
洋画2019年アクション2010年代アメリカ

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム

大きな出来事のあとを引き受ける作品で、その位置づけを理解して観ると評価が変わります。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
ジョン・ワッツ
出演
トム・ホランド、ジェイク・ギレンホール、ゼンデイヤ、サミュエル・L・ジャクソン、マリサ・トメイ
製作国
アメリカ
公開
2019年
位置づけ
『エンドゲーム』の直後

あらすじ(ネタバレなし)

世界が大きな喪失から立ち直ろうとしている中、ピーター・パーカーはヒーローとしての責任から少し離れたいと願っていました。目の前にあるのは、クラスのヨーロッパ旅行です。

彼の目的はただ一つ、MJに気持ちを伝えること。しかし旅先で、ニック・フューリーが彼を捕まえます。各地で異次元から来たという怪物が暴れており、協力が必要だというのです。

そこへ現れたのが、別の次元から来たと名乗るクエンティン・ベック——ミステリオでした。頼れる年長者の登場に、ピーターは重荷を託そうとします。

ここが見どころ

ミステリオの見せ場

中盤、ピーターが幻覚に襲われる長いシークエンス。サム・ライミ的な悪夢の演出がMCUに持ち込まれた瞬間で、シリーズの中でも異彩を放ちます。

前半の青春コメディ

修学旅行のドタバタが延々と続きます。大きな喪失の直後に、あえて軽い話をやるという選択で、これが後半との落差を作ります。

ジェイク・ギレンホール

頼れる先輩としての顔と、その裏側。両方を演じ分けています。この俳優の起用が本作の質を大きく上げました。

この映画について:喪失のあとの、ヨーロッパ修学旅行。

この作品の役割は、大きな区切りのあとを引き受けることでした。前作までの中心人物が退場し、その空白をどうするか。ピーターが「誰かに任せたい」と願い続ける物語は、この位置づけに正確に対応しています。

前半のコメディは長く、人によっては退屈でしょう。ただ、そこで積み上げた軽さがあるから、中盤以降の裏切りと孤独が効きます。構造としては筋が通っています。

ミステリオの幻覚シークエンスは、MCU全体でも屈指の映像です。ジャンル映画的な自由度がここだけ跳ね上がっていて、監督の趣味が出た部分だと思います。

弱点は、青春映画としてもヒーロー映画としても中途半端になる瞬間があることです。とくにクラスメイトたちの扱いは、人数が多いぶん薄くなっています。

この作品の良さ

  • 喪失のあとを引き受けるという位置づけの正確さ
  • ミステリオの幻覚シークエンス
  • ジェイク・ギレンホールの二面性
  • 前半の軽さが後半の落差を作る構成

当サイトの評価

4.0/5.0

喪失のあとの、ヨーロッパ修学旅行。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.2
音楽4.0
演技4.1
余韻4.0

世間ではどう評価されているか

位置づけ
エンドゲーム の直後を描く
シリーズ
MCU版 スパイダーマン第2作
公開
2019

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』の直後を描く作品で、MCU第1期の締めくくりにあたります。

ミステリオによる幻覚描写が、シリーズの中でも異色の映像として評価されています。当サイトでは『ノー・ウェイ・ホーム』『ブランド・ニュー・デイ』も収録しています。

こんな人におすすめ

  • 『エンドゲーム』を観た人
  • MCU版スパイダーマンを追っている人
  • 青春映画としても観られる人

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