OF MADNESS
ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
監督の作家性が全面に出た異色作。MCUの文法にホラーの手つきを持ち込んだ結果、シリーズ内で最も好き嫌いが分かれた。
ゾンビものとしても、家族ものとしても、きっちり作られています。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
ファンドマネージャーのソグは、仕事ばかりで娘のスアンとほとんど過ごしていません。誕生日に「母に会いたい」と言われ、釜山行きの列車に乗ります。
発車直前、一人の女性が車内に駆け込みます。脚に噛み傷を負った彼女は、間もなく異変を起こします。
感染は車両を次々に襲います。全国の都市も同じ状況になっていることが、断片的な情報から分かってきます。
狭い通路、連結部、トイレ。逃げ場のない構造を、アクションの設計にそのまま使っています。
妊娠中の妻を守る大男。この俳優の国際的な知名度は、この作品から一気に上がりました。
感染者は視界が悪いと動けない。トンネルの明暗を利用した中盤の突破が見せ場です。
ゾンビものの規則をきちんと作り、それを守ったうえでアクションを組み立てています。設定に忠実であることが、そのまま面白さになっている好例です。
同時に、災害時の集団心理も描かれます。生き残った者が他人を排除する車両の場面は、この作品でいちばん怖い箇所かもしれません。
難点は、終盤の情に訴える演出がやや過剰なことです。
走る列車の中でゾンビが発生する。降りられない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.1 |
| 映像美 | 4.1 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.2 |
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
韓国国内で観客動員1000万人を超える大ヒットとなりました。
日本でも韓国映画としては異例のヒットを記録し、その後の韓国映画の受容に影響を与えた作品です。
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