千年女優MILLENNIUM ACTRESS
千年女優
87分と短く、構造の面白さを味わうには最適な作品です。今敏監督作品でいちばん明るい部類でもあります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- 今敏
- 音楽
- 平沢進
- 声の出演
- 荘司美代子、小山茉美、折笠富美子
- 上映時間
- 87分
- 公開
- 2002年9月
あらすじ(ネタバレなし)
かつての大女優・藤原千代子が、30年の隠遁生活の末にインタビューを受けることになります。訪ねてきたのは、彼女の熱烈なファンである映像作家とカメラマンでした。
千代子が語り始めると、映像は回想へ、そして彼女の出演作の中へと入り込んでいきます。戦国、幕末、昭和、そして宇宙。すべての物語で、彼女はただ一人の男を追いかけ続けます。
ここが見どころ
切れ目のない転換
ドアを開けると別の時代、走り続けると別の映画。カットを割らずに時代と作品を跨ぐ編集が全編で繰り返されます。
インタビュアーが物語に入る
取材する側の二人が、そのまま劇中劇の登場人物になってしまいます。この遊びが作品の楽しさです。
この映画について:回想と映画の中身が、切れ目なく混ざっていく。
編集の妙で見せる作品です。回想・劇中劇・現在という三つの層が、境目なく繋がり続ける。アニメーションだからできる処理で、実写では難しい。
内容は一途な恋の話ですが、最後の一言で意味が反転します。追いかけること自体が目的だったという結論に着地するのが上手い。
難点は、時代がめまぐるしく変わるので初見では混乱することです。また、日本映画史の知識があるとより楽しめる作りで、そこは間口を狭めています。
この作品の良さ
- カットを割らずに層を跨ぐ編集
- 87分と短く密度が高い
- 最後の一言による意味の反転
当サイトの評価
4.6/5.0
回想と映画の中身が、切れ目なく混ざっていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.8 |
| 映像美 | 4.7 |
| 音楽 | 4.7 |
| 演技 | 4.4 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- 文化庁メディア芸術祭
- 大賞 2001年度
- IMDb
- 7.8 /10
- 音楽
- 平沢進 以降も今敏作品を担当
文化庁メディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞しました。今敏監督の作品の中では比較的明るく、入りやすい一本とされています。
こんな人におすすめ
- 編集の妙を味わいたい人
- 今敏作品を試したい人
- 短くて構造の面白い作品を探している人
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