散歩する侵略者(2017年・邦画)のイメージ

散歩する侵略者

3.8/5当サイトの評価(5点満点)

侵略ものの形をした、概念についての映画です。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・共同脚本
黒沢清
原作
前川知大の戯曲『散歩する侵略者』
出演
長澤まさみ、松田龍平、長谷川博己、恒松祐里
製作国
日本
公開
2017年
受賞
カンヌ国際映画祭 ある視点部門出品

あらすじ(ネタバレなし)

数日間行方不明になっていた夫の真治が、別人のようになって帰ってきます。記憶も性格も変わっていました。

彼は自分が地球外からの侵略者だと告げます。人間の身体を借り、侵略の準備として「概念」を集めているのだと。

概念を奪われた人は、その言葉が意味するものを永久に失います。所有、家族、自由。町では奇妙な事件が続いていました。

ここが見どころ

概念を奪うという設定

「所有」を奪われた人は、他人の物との区別がつかなくなります。抽象を具体的に見せる着想が優れています。

長澤まさみ

夫の変化に苛立ちながら、次第に受け入れていきます。この人物の変化が物語の軸です。

黒沢清の画面

何もない空間の不穏さ、突然の暴力。この監督の持ち味が、SFの設定と噛み合っています。

この映画について:侵略者は、人から「概念」を奪っていく。

侵略ものの形をとりながら、扱われているのは概念とは何かという問いです。

設定が優れています。「所有」を失った人が、他人の物を平気で使い始める。抽象的な話を、行動として見せることに成功しています。

終盤、夫婦が奪い合うものが何かが明かされます。ここが本作の答えであり、素直に胸を打ちます。

一方、中盤のジャーナリストの筋はやや冗長です。129分のうち、この部分は削れたはずだと感じました。

この作品の良さ

  • 概念を奪うという設定
  • 抽象を行動として見せる手法
  • 終盤で明かされる答え
  • 黒沢清の画面設計

当サイトの評価

3.8/5.0

侵略者は、人から「概念」を奪っていく。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.8
映像美4.0
音楽3.9
演技4.2
余韻3.9

世間ではどう評価されているか

原作
前川知大 の戯曲
カンヌ
出品 ある視点部門
公開
2017

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

前川知大の戯曲を原作とし、黒沢清が監督した作品です。カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品されました。

中盤がやや冗長だという指摘があります。

こんな人におすすめ

  • 黒沢清の作品が好きな人
  • 設定で語るSFが好きな人
  • 『太陽』を観た人

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