るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年・邦画)のイメージ
邦画2021年時代劇2020年代日本

るろうに剣心 最終章 The Beginning

シリーズの中でいちばん好きなのはこれです。アクションが少ないのに、いちばん残ります。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
大友啓史
原作
和月伸宏『るろうに剣心』
出演
佐藤健、有村架純、高橋一生、村上虹郎
製作国
日本
公開
2021年
位置づけ
シリーズ完結編・前日譚

あらすじ(ネタバレなし)

幕末の京都。長州藩の維新志士たちの中に、緋村抜刀斎と呼ばれる人斬りがいました。表情を変えずに敵を斬り続ける、若き日の緋村剣心です。

ある夜の任務で、彼は返り討ちにあいかけ、その際に相手から頬に傷を受けます。そして、その現場を目撃した女性・雪代巴と出会うことになります。

口数の少ない巴を匿ううち、二人は身を隠すために夫婦を装って暮らし始めます。人を斬ることしか知らなかった男が、初めて別の生活を知っていきます。

ここが見どころ

アクションの質

他作より殺陣の量は少ないものの、一つひとつが重い。殺す動きとして描かれており、見せ場としての爽快さがありません。この違いが作品の性格を決めています。

有村架純の巴

台詞が極端に少なく、感情も読み取りにくい。最後まで何を考えていたか分からないまま進むという難しい役を成立させています。

雪の場面

終盤の展開について詳しくは書きません。シリーズ全体の意味が、この数分で確定します。

この映画について:頬の傷が、なぜついたのか。

シリーズの他4作は、明るい娯楽時代劇でした。本作だけがまったく違います。笑いがなく、音楽も抑えられ、色も落とされている。同じシリーズとは思えない手触りです。

この転換は正しかったと思います。剣心が「不殺」を誓うに至った理由を描く以上、そこに至る暗さを省略はできない。前4作の明るさが、この作品によって別の意味を持つという構造になっています。

有村架純の起用も効いています。明るい役柄の印象が強い俳優を、感情の読めない女性に当てた。この配役が作品の不穏さを支えています。

シリーズ未見でも観られますが、他の作品を観てからのほうが確実に効きます。とくに『京都大火編』『伝説の最期編』を観てからだと、重みが違います。

この作品の良さ

  • 爽快感を排した殺陣の重さ
  • 有村架純の、感情の読めない役の造形
  • シリーズ全体の意味を確定させる終盤
  • 他4作との明確なトーンの差

当サイトの評価

4.1/5.0

頬の傷が、なぜついたのか。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.1
映像美4.5
音楽4.2
演技4.2
余韻4.3

世間ではどう評価されているか

位置づけ
完結編 ・前日譚
公開
2021
原作
和月伸宏

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

実写映画シリーズの完結編にあたり、時系列では最も過去を描く前日譚です。

シリーズ他作とは異なる暗く静かな作風で、5作の中で最も高く評価されることが多い作品です。当サイトでは『京都大火編』も収録しています。

こんな人におすすめ

  • シリーズ他作を観た人
  • 暗い時代劇が好きな人
  • 『The Final』とセットで観たい人

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