EVERYWHEREALL AT ONCE
エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
コインランドリーを営む移民女性が、並行世界の自分の能力を借りて戦う。悪ふざけの密度と、母娘の話の真面目さが同居する。
細かいことを気にせず観てください。それが正しい観方です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
1920年、イギリス統治下のインド。総督夫妻が、ゴーンド族の村から少女マッリを連れ去ります。
少女を取り戻すため、森の守護者ビームがデリーへ潜入します。一方、警察官ラーマは、その侵入者を捕らえることで昇進を狙っています。
互いの正体を知らないまま、二人は列車事故の現場で出会い、無二の親友になります。
炎上する列車から少年を救う序盤。二人が出会う数分間だけで、この映画の水準が分かります。
総督邸のパーティーで踊る一連。この曲はアカデミー歌曲賞を受賞しました。インド映画として初です。
虎、狼、鹿を一斉に放つ場面。CGですが、発想の勢いが勝っています。
物理法則も歴史も無視されています。しかしこの映画は最初からそれを宣言しており、様式として一貫しています。そこを楽しめるかがすべてです。
実在の独立運動家二人の名前を借りていますが、物語は完全な創作です。歴史ものとして観るべきではありません。
難点は179分の長さと、ナショナリズム的な色合いが強いことです。そこは意識して観るべきでしょう。
179分。理屈は全部置いていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.9 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.9 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.3 |
第95回アカデミー賞で歌曲賞(『ナートゥ・ナートゥ』)を受賞しました。インド映画としては初の受賞です。
日本でも公開が長期化し、応援上映などを通じて観客を広げました。
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