リング
有名な場面ばかり知られていますが、実際は捜査もののように進む静かな映画です。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- 中田秀夫
- 原作
- 鈴木光司
- 脚本
- 高橋洋
- 出演
- 松嶋菜々子、真田広之、竹内結子
- 上映時間
- 96分
- 公開
- 1998年1月
あらすじ(ネタバレなし)
「そのビデオを観ると、一週間後に死ぬ」。女子高生たちの間で広まっていた噂の直後、姪が不可解な死を遂げます。テレビ局の記者・浅川玲子は取材を始めます。
貸別荘で見つけた一本のビデオ。意味の分からない映像の羅列を最後まで観てしまった玲子のもとに、電話が鳴ります。元夫の高山とともに、彼女は残り一週間で映像の出どころを突き止めようとします。
ここが見どころ
ビデオの映像
断片的で意味が取れない、粗い白黒の映像。説明されないものを見せられる不快さだけで、この映画の恐怖の半分が作られています。
音が消える
怖い場面ほど音が引いていきます。驚かせる音を使わないので、身構えることができません。
捜査ものとしての進行
呪いの出どころを追う過程が、ほとんど推理ものとして描かれます。理屈で追えるからこそ、最後の理不尽が効く。
この映画について:血を出さずに怖がらせる、という方法を確立した。
血もほとんど出ず、驚かせる仕掛けも少ない。それでも怖いのは、日常の中に説明のつかないものが混ざっているという状態を、丁寧に積み上げているからです。テレビ、ビデオ、電話という当時の生活道具が使われている点も効いています。
構成は推理ものです。手がかりを集め、過去にさかのぼり、原因を突き止める。そこまではきちんと理屈で進む。だからこそ、最後に理屈が通用しないことが分かる展開が効きます。
いまの目で観ると、有名になりすぎた場面の衝撃は減っています。また、ビデオという媒体そのものが過去のものになったぶん、設定の実感が薄れているのは事実です。それでも96分の緊張の設計は見事だと思います。
この作品の良さ
- 血や驚かしに頼らない恐怖の作り方
- 推理ものとして理屈で進む構成
- 96分と短く、緩みがない
当サイトの評価
血を出さずに怖がらせる、という方法を確立した。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.3 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.5 |
| 演技 | 4.1 |
| 余韻 | 4.7 |
世間ではどう評価されているか
- 国内興行収入
- 約10 億円
- 影響
- 国際的 Jホラーの世界的な流行の起点
- リメイク
- 米国版 2002年『ザ・リング』
この作品の成功をきっかけに、いわゆる「Jホラー」が国内外で大きな流行となりました。2002年にはハリウッドリメイク『ザ・リング』が製作され、世界的にヒットしています。
血に頼らず、静けさと日常の違和感で怖がらせるという手法は、以降のホラー映画に広く影響を与えました。
こんな人におすすめ
- ホラーの定番を押さえたい人
- 驚かし系ではない怖さが好きな人
- 1990年代の日本映画に興味がある人
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