

ラーヤと龍の王国
作りは丁寧ですが、言いたいことを台詞で言いすぎている印象があります。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ
- 声の出演
- ケリー・マリー・トラン、オークワフィナ
- 製作国
- アメリカ
- 公開
- 2021年
- 題材
- 東南アジアの文化に着想
- 受賞
- 米アカデミー賞 長編アニメーション映画賞ノミネート
あらすじ(ネタバレなし)
かつてクマンドラという一つの国だった土地は、いまや五つの部族に分かれ、憎み合っていました。人を石に変える魔物ドルーンが、再び世界に広がろうとしています。
ハートの部族の族長の娘ラーヤは、幼い頃に他部族の少女ナマーリを信じ、裏切られました。父を石に変えられた彼女は、以来誰も信じられなくなっています。
唯一の希望は、伝説の最後の龍シスー。彼女を見つけ出したラーヤは、割れた宝玉の欠片を集める旅に出ます。しかしシスーは、力ではなく信頼で解決しようとする龍でした。
ここが見どころ
五つの部族の設計
水を模した地形に沿って、それぞれ異なる文化と技術を持つ部族が配置されています。東南アジア各地の文化を取材したうえで組み立てられた世界観です。
アクションの質
武術の動きが本格的で、ラーヤとナマーリの一騎打ちには重さがあります。ディズニー作品としては格闘の比重が高い部類です。
シスーという存在
強大な力を持ちながら、まず相手を信じようとする龍。主人公と正反対の原理で動く相棒という配置が、物語の対立軸を作っています。
この映画について:「信じること」を主題にした、東南アジア風ファンタジー。
主題は明確で、分断された世界で、先に信じることができるかという問いです。公開時期を考えれば、狙いは分かりやすい。
問題は、その主題を登場人物が繰り返し口に出すことです。「信じなければ」「信頼が必要だ」と台詞で説明されるため、観客が自分で気づく余地が少ない。
映像と世界設計は水準以上で、とくに五つの部族の描き分けは丁寧です。取材にもとづく意匠が細部まで行き届いています。
終盤の解決はやや性急で、それまでの憎悪の深さに対して和解が早い。主題を優先して物語の説得力を犠牲にした印象は残ります。
この作品の良さ
- 取材にもとづく五部族の世界設計
- 本格的な武術アクション
- 主人公と正反対の原理を持つ相棒
- 映像面の完成度
当サイトの評価
「信じること」を主題にした、東南アジア風ファンタジー。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.6 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.1 |
| 演技 | 3.9 |
| 余韻 | 3.8 |
世間ではどう評価されているか
- 米アカデミー賞
- 長編アニメ賞 ノミネート
- 題材
- 東南アジア の文化に着想
- 公開
- 2021 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第94回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞にノミネートされました。
東南アジア各地の文化を取材したうえで架空の世界が構築されています。
こんな人におすすめ
- アクション寄りのディズニー作品を観たい人
- 世界設定の作り込みを楽しみたい人
- 分断と和解の話に関心がある人
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