異端の鳥(2020年・洋画)のイメージ
洋画2020年ドラマ戦争チェコ

異端の鳥

4.4/5当サイトの評価(5点満点)

面白いかどうかで語る作品ではありません。観るかどうかを先に決めてください。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督・脚本
ヴァーツラフ・マルホウル
原作
イェジー・コシンスキ『ペインテッド・バード』
出演
ペトル・コトラール、ステラン・スカルスガルド、ハーヴェイ・カイテル、ウド・キア
上映時間
169分
製作国
チェコ・スロバキア・ウクライナ
日本公開
2020年

あらすじ(ネタバレなし)

第二次大戦下の東欧。ユダヤ人の少年は、迫害を逃れるため田舎の親戚に預けられます。しかしその老女が急死し、彼は一人になりました。

行く先々で、少年は「よそ者」として扱われます。粉屋、鳥売り、司祭、兵士。関わる大人たちは、彼を利用するか、傷つけるかのどちらかでした。

言葉を失い、名前も忘れ、少年はただ歩き続けます。戦争が終わっても、彼が受けたものは消えません。

ここが見どころ

モノクロの撮影

35mmフィルムのモノクロで撮られています。美しい画面と、そこで起きていることの落差が、この作品の耐え難さを作っています。

タイトルの意味

捕まえた鳥に色を塗って群れに返すと、仲間から攻撃されて殺される。作中で実際に見せられるこの場面が、映画全体の比喩です。

9年かけた製作

撮影に9年を要し、少年役の俳優が実際に成長していく様子がそのまま映っています。

この映画について:169分、モノクロ。少年が東欧をさまよい続ける。

極めて過酷な作品です。性暴力、動物虐待、子どもへの暴力が繰り返し描かれ、上映中の退席が相次いだことで知られています。この点は先に書いておく必要があります。

そのうえで、作品としての完成度は非常に高い。撮影も演出も一切の妥協がなく、「見世物としての残酷」ではないことは伝わってきます。

描かれているのは、戦争そのものより「異物を排除する」という人間の性質です。加害者は軍人だけでなく、ごく普通の村人たちです。

勧められる相手は限られます。ただ、この題材をここまで正面から扱った作品は他にありません。観る体力があるときに、覚悟して臨んでください。

この作品の良さ

  • モノクロ撮影の完成度
  • タイトルの比喩が全体を貫く構造
  • 9年をかけた製作による少年の実際の成長
  • 排除の心理を正面から扱った主題

当サイトの評価

4.4/5.0

169分、モノクロ。少年が東欧をさまよい続ける。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本4.3
映像美5.0
音楽4.0
演技4.5
余韻4.7

世間ではどう評価されているか

上映時間
169
製作国
チェコ ほか
注記
極めて 過酷な描写があります

数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。

イェジー・コシンスキの小説を原作とし、撮影に9年をかけて製作されました。ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品されています。

暴力・性暴力・動物虐待の描写が極めて強く、上映中の退席が相次いだことで知られています。鑑賞には相応の覚悟が必要です。

こんな人におすすめ

  • 過酷な描写に耐えられる人(必須条件です)
  • 戦争を人間の性質から描いた作品を観たい人
  • モノクロ映像に関心がある人

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