吸血鬼ノスフェラトゥNOSFERATU
洋画1922年ホラー1920年代ドイツ

吸血鬼ノスフェラトゥ

サイレント作品ですが、影の使い方だけで十分に怖いです。

ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。

作品データ

監督
F・W・ムルナウ
出演
マックス・シュレック、グスタフ・フォン・ヴァンゲンハイム
製作国
ドイツ
上映時間
94分
公開
1922年

あらすじ(ネタバレなし)

1838年、ドイツの町ヴィスボルグ。不動産業者の使いとして、フッターはカルパチア山中の城へ向かいます。オルロック伯爵という人物が、町の家を買いたいというのです。

宿の人々は「あの城へ行ってはいけない」と口を揃えます。それでも彼は契約のために城に入ります。

伯爵は、フッターが持っていた妻エレンの肖像に目を留めます。そして間もなく、船に積まれた棺とともに、伯爵は町へ向かいます。

ここが見どころ

影の演出

階段の壁に伸びる長い指の影。本体を映さずに影だけで恐怖を作る手法は、ここが起点です。

実景での撮影

スタジオではなく、実際の街や山で撮影されています。同時期のドイツ表現主義作品としては異例です。

マックス・シュレックの造形

尖った耳、長い爪、禿頭。後の「魅力的な吸血鬼」像とは正反対の、鼠のような姿です。

この映画について:100年前の吸血鬼が、いまだにいちばん怖い。

ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』を許可なく翻案したため、遺族の訴えでフィルムの破棄が命じられました。複製が各地に散っていたおかげで、現在まで残っています。

吸血鬼が病気と結びつけられている点も特徴です。船に乗って鼠とともに疫病が運ばれてくるという描写は、いま観ると別の重みがあります。

難点は、サイレント作品に慣れが要ることと、中盤のテンポが緩いことです。

この作品の良さ

  • 影による恐怖の演出
  • 実景撮影
  • 吸血鬼の造形

当サイトの評価

4.1/5.0

100年前の吸血鬼が、いまだにいちばん怖い。

項目別の採点(5点満点)
項目点数
脚本3.9
映像美4.8
音楽4.2
演技4.1
余韻4.5

世間ではどう評価されているか

評価
ドイツ表現主義の代表作
IMDb
7.9 /10
経緯
破棄命令 著作権訴訟による

ブラム・ストーカーの遺族による訴訟の結果、フィルムの破棄が命じられましたが、各地に残っていた複製から現在まで伝わっています。

1979年にヴェルナー・ヘルツォーク、2024年にロバート・エガースがそれぞれ再映画化しています。

こんな人におすすめ

  • 古典ホラーに触れたい人
  • 映画史に関心がある人
  • サイレント作品を観てみたい人

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