モンスターズ・インク
ピクサーの中でも、設定の発明がいちばん効いている作品だと思います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督
- ピート・ドクター
- 音楽
- ランディ・ニューマン
- 声の出演
- ジョン・グッドマン、ビリー・クリスタル
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 92分
- 公開
- 2002年3月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
モンスターの世界の電力は、人間の子どもの悲鳴でまかなわれています。モンスターズ株式会社の社員たちは、毎晩クローゼットの扉から子ども部屋へ「出勤」し、悲鳴を集めて帰ってきます。
社内トップの実績を誇るサリーと相棒のマイクは、ある夜、人間の女の子を誤ってモンスターの世界に連れ帰ってしまいます。人間の子どもは猛毒とされ、見つかれば大騒動です。
二人は女の子を「ブー」と呼び、こっそり元の部屋へ帰そうとしますが、事態は会社の中枢につながっていきます。
ここが見どころ
扉の倉庫の場面
無数のドアがレールで走り回る中を追いかけっこする終盤。設定の面白さがそのままアクションになるという、企画と演出が噛み合った好例です。
サリーの毛
230万本以上の毛を個別に動かす処理は、当時としては挑戦的でした。技術の見せ場を「かわいさ」に変換しています。
最後の一言
説明を足さずに扉一枚で終わらせる幕切れ。ピクサーのラストの中でも屈指の短さと効き目です。
この映画について:子どもの悲鳴がエネルギー。設定一発で最後まで持っていく。
「悲鳴がエネルギー」という設定は、そのまま労働と資源の話に読めます。しかし作品はそこを説教にせず、あくまで相棒二人の関係で押し切ります。この抑制が良い。
ブーの言葉はほとんど意味を持ちませんが、それでも意思が伝わる。子役の録音を後から編集して作られた声で、狙って作れるものではない自然さがあります。
難点は、悪役の造形がやや単純なことです。
この作品の良さ
- 設定の発明が最後まで機能する
- 扉の倉庫のアクション
- 説明しないラスト
当サイトの評価
子どもの悲鳴がエネルギー。設定一発で最後まで持っていく。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.4 |
| 映像美 | 4.4 |
| 音楽 | 4.2 |
| 演技 | 4.3 |
| 余韻 | 4.3 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 歌曲賞 『If I Didn't Have You』
- IMDb
- 8.1 /10
- 技術
- 毛の表現 当時としては大規模
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
第74回アカデミー賞で歌曲賞を受賞しました。長編アニメ映画賞は新設初年度でしたが、受賞は『シュレック』でした。
2013年に前日譚『モンスターズ・ユニバーシティ』が公開されています。
こんな人におすすめ
- 家族で観る一本を探している人
- 設定の面白い映画が好きな人
- ピクサー作品を順に観たい人
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