

水を抱く女
ジャンルの分類が難しい作品です。恋愛映画のようで、そうではありません。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- クリスティアン・ペッツォルト
- 出演
- パウラ・ベーア、フランツ・ロゴフスキ
- 製作国
- ドイツ・フランス
- 日本公開
- 2021年
- 受賞
- ベルリン国際映画祭 銀熊賞(女優賞)
- 下敷き
- ウンディーネ伝説
あらすじ(ネタバレなし)
ウンディーネは、ベルリンの都市開発に関する解説員として働いています。恋人から別れを告げられた彼女は、「私を捨てたら殺さなければならない」と言い残します。
その直後、彼女は産業ダイバーのクリストフと出会います。二人はすぐに惹かれ合い、関係が始まりました。
しかし過去の関係は終わっていません。水にまつわる出来事が続き、彼女の周囲で説明のつかないことが起こり始めます。
ここが見どころ
ベルリンの都市史
主人公の解説の場面が繰り返し挟まれます。都市が何度も作り替えられてきたという話が、そのまま人物の主題に重なります。
水の場面
潜水の場面がいくつかあり、ここだけ映像の質が変わります。現実と伝説の境目として機能しています。
パウラ・ベーアの演技
感情をほとんど表に出さない役です。ベルリン国際映画祭で女優賞を受賞しました。
この映画について:水の精の伝説を、現代のベルリンで。
ウンディーネ伝説を下敷きにしていますが、神話的な説明は一切されません。不可解な出来事が、日常の続きとして起こります。
都市史の解説と恋愛が並行して進む構成が独特です。ベルリンという都市が壊されては建て直されてきた歴史と、主人公の反復が響き合っています。
ペッツォルトの作品は、いつも説明が少なく、感情も抑えられています。本作でもそれは同じで、静かなまま終わります。
分かりやすさを求める人には向きません。何が起きたのかを断定できないまま終わることを受け入れられるかどうかです。
この作品の良さ
- 都市史と恋愛を並行させた構成
- 説明を加えない幻想の扱い
- パウラ・ベーアの抑えた演技
- 水の場面の映像
当サイトの評価
水の精の伝説を、現代のベルリンで。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 3.8 |
| 映像美 | 4.3 |
| 音楽 | 4.0 |
| 演技 | 4.2 |
| 余韻 | 4.1 |
世間ではどう評価されているか
- ベルリン
- 銀熊賞 女優賞(パウラ・ベーア)
- 製作国
- ドイツ ・フランス
- 日本公開
- 2021 年
数字は2026年8月時点で確認できたものです。IMDbのスコアや公開中の作品の興行収入は、その後も変動します。
ベルリン国際映画祭でパウラ・ベーアが銀熊賞(女優賞)を受賞しました。
ウンディーネ伝説を下敷きにしながら説明を加えない構成が特徴です。
こんな人におすすめ
- 説明のない幻想譚が好きな人
- ヨーロッパの静かな作品が好きな人
- ベルリンという都市に関心がある人
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