her/世界でひとつの彼女
公開当時より、いま観たほうが刺さる映画だと思います。
ネタバレについて:この記事はネタバレなしで書いています。結末や物語の核心に触れる内容は載せていません。
作品データ
- 監督・脚本
- スパイク・ジョーンズ
- 音楽
- アーケイド・ファイア
- 出演
- ホアキン・フェニックス、スカーレット・ヨハンソン(声)、エイミー・アダムス
- 製作国
- アメリカ
- 上映時間
- 126分
- 公開
- 2014年6月(日本)
あらすじ(ネタバレなし)
近未来のロサンゼルス。セオドアは、他人に代わって手紙を書く仕事をしています。他人の感情は上手に言葉にできるのに、自分の離婚には向き合えないままです。
彼は新発売の人工知能OSを導入します。「サマンサ」と名乗るその声は、学習し、冗談を言い、彼の話を聞きます。
セオドアは次第に、サマンサと過ごす時間だけが生活の中心になっていきます。しかし彼女は、彼の知らない速度で成長し続けていました。
ここが見どころ
色彩設計
赤とオレンジを基調にした画面。ディストピアではない、居心地の良い近未来として設計されています。
声だけの演技
スカーレット・ヨハンソンは姿を見せずに演じきります。当初は別の俳優が録音しており、後に交代した経緯があります。
終盤の告白
サマンサが自分の状態を打ち明ける場面。ここでこの映画は、恋愛の話から別のものに変わります。
この映画について:人工知能に恋をする。それを笑い話にしない。
この作品は、AIの脅威を描いていません。「相手が自分だけを見ていない」という、ごく普通の関係の問題として書かれています。そこが優れている。
ホアキン・フェニックスは、ほとんど一人芝居で126分を持たせます。イヤホンを付けて微笑む、それだけの場面が延々と続くのに退屈しません。
難点は、女性登場人物が主人公の内面の反映として機能しがちなこと。この構造への批判は当時からありました。
この作品の良さ
- 近未来の色彩設計
- AIを脅威として描かない発想
- 終盤の展開
当サイトの評価
人工知能に恋をする。それを笑い話にしない。
| 項目 | 点数 |
|---|---|
| 脚本 | 4.7 |
| 映像美 | 4.6 |
| 音楽 | 4.7 |
| 演技 | 4.6 |
| 余韻 | 4.8 |
世間ではどう評価されているか
- アカデミー賞
- 脚本賞 2014年
- IMDb
- 8.0 /10
- 音楽
- アーケイド・ファイア
第86回アカデミー賞で脚本賞を受賞し、作品賞を含む5部門にノミネートされました。
生成AIが普及した現在、公開当時とは異なる読まれ方をするようになった作品です。
こんな人におすすめ
- SFを恋愛の話として観たい人
- AIとの関係に関心がある人
- 静かな作品が好きな人
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